柿取りに思う。

次郎柿を取る。

11月5日(木)。本日は自宅敷地内にある柿、次郎柿を取る。柿を取るの「トル」は「穫る」かと思ったが、ネットで見ると、たんに「取る」のようなので、これでいく。

 

柿は当たり前だが、取らないと食べられない。最近は耕作放棄ならぬ、収穫放棄する柿の木も多いと聞く。理由はいろいろある。まず、柿を取る人材があまりいなくなった。

 

柿は手が届く所は手で取ればいいが、高い所は、そうそう登れない。柿の木はまた、とても折れやすい木だ。木の中でも一二を争うのでは?と思う。なので、「モギダケ」と呼ばれる、細めの竹の先端をV字にカットし割れ目を入れた竿で、柿の枝を挟み、ひねって枝を折り、柿を手に入れる。

 

この作業は、簡単そうで、結構腕も疲れる。細いが、長い竹は、結構重いものなのだ。その先端を高い柿の枝に合わせるのも、簡単そうで割と時間がかかったりもする。目も良くないといけない。つまり、ある程度若く元気な人でないと取れない。お年寄りばかり残っていて若い人がいない地域程、柿の実は、なりっぱなしだ。

 

孫や子供が、休日などに取るというのも、大いにアリ、なのだが、孫も子供も、お年寄り達よりは、あまり柿を食べなかったりする。お年寄り達は、熟して柔らかくなった柿が、歯にも優しいので特に食べたがる。でも自分たちでは取れない。子供に孫に頼みたいが、当人たちがそれ程関心がなかったりすると、食べることはもう絶望的に。

 

お年寄り達も、そんなに沢山食べたいわけではない、季節感を感じる昔ながらの旬の味を、ほんの少し食すれば、たいてい満足なのだ。それが目の前にあるのに食べられない…。

 

そこで、私の出番だ——っ!

もぉ〜ガンガン取る!

 

…っというのは嘘で、今年はこの美味しい次郎柿、それほど実らなかった。なので、なっている分を取った。余りにも高く届かない所は無理せずそのままに。カラスやヒヨドリの為にも、という訳だ。

柿取りは腕力、視力、登った体のバランス感覚を必要とされる。そして秋空とずぅ〜と対面し 続ける。空に落ちて行き来そうだ。
柿取りは腕力、視力、登った体のバランス感覚を必要とされる。そして秋空とずぅ〜と対面し 続ける。空に落ちて行き来そうだ。
母に聞いたところによると、 樹齢約70年、父の兄妹の長兄、私の家から唯一、戦争に借り出      されビルマで亡くなった(とされる)Rさんが10代後半頃、当時、島原にあった農業学校に行っ てた時植樹された、次郎柿だそう。Rさんは私が柿取ってること、喜んでくれるだろうか…。
母に聞いたところによると、 樹齢約70年、父の兄妹の長兄、私の家から唯一、戦争に借り出  されビルマで亡くなった(とされる)Rさんが10代後半頃、当時、島原にあった農業学校に行っ てた時植樹された、次郎柿だそう。Rさんは私が柿取ってること、喜んでくれるだろうか…。

”もぎ竹”の先端はこうなっている。

熟した柿は、お年を召した方は好物。形を壊さないように取るのはわりと難しい。

柿は、こういう田舎ならではの藁で編んだかごに入れるとよく似合う。

 

取って家に持って帰り、遊びに来ていた母の一番の友人のS子おばさんに、それから何時もお世話になっているお隣に、それぞれ差し上げる。

見てくれは色々だが、ものすごく、上品な味がする次郎柿。

 

 

 

アナタにも差し上げたいのは山々なのだが、今年は少なかったので、どなたにも送ったりしてマセン。どちら様もご了承くださいね。

コメントをお書きください

コメント: 9
  • #1

    notchi+i (金曜日, 06 11月 2009 11:24)

    子供の頃、柿の実は体を冷やすから沢山食べたらダメと言われていました。で、大人になって飲酒中や二日酔いの時に食べる柿が美味しいのは、そのためなのかと妙に納得したりしています。(笑)

  • #2

    planetary-n (土曜日, 07 11月 2009 03:59)

    notchi+iさま、いつも、コメントありがとうございます。

    
最近まで気付かなかったのですが、このコメント欄の右上に、『コメントをお書き下さい』とありますね、これはちょっと見ている人にコメントを強制しているようで、何とかならないものかと思ってます。


    誤解なきように書いておきますが、これは、このサーバーのHPフォーマットが最初からそうなっているもので、私がそう設定した訳ではありません。変更出来ないフォーマットならしかたがないですが、にしても、ちょっとセンスないですね~。残念です。

    

もちろん、コメント頂けるのは嬉しく感謝しているのですが、
じゃ、コメントがないといけないのか?ないとやってけないのか?と思ってしまう自分がいます。



    さて、次郎柿は、固いところと、柔らかいところが程よくあって、味も良く私は好きです。柿は日持ちがしませんね。日に日に柔らかくなって行きます。送る時はタイミングが難しくもあります。すこし固いくらいで取らないと送れません。今年は、取る時期が若干遅かったです。

  • #3

    ラフィキ (金曜日, 13 11月 2009 13:30)

    コメントは読めば何らかの感想なり、意見なりがあると思うのですよ。しかし、日記の場面によっては書けないこともありますが・・。爺は何らかのことを書き残しておきたいと思って・・楽しませて頂きましたよ。それは10歳代の思い出と重なり合って、昔風景を甦らせて頂きました。有り難うございました。

  • #4

    planetary-n (月曜日, 16 11月 2009 23:03)

    ラフィキさま、ありがとうございます。本当に、いつもいつも
    かようなHPに、コメント頂きまして、感謝しております。コメントなされる方側には、なんら、なにも問題などあろうはずがなく、ただただ恐縮に思っているだけです。これは、ひとえに、ブログ作る側サイドの心構え、ポジションのことですね。期せずして郷愁をお誘いすることになったようで…、いやはやです。

  • #5

    母の友人のS子おばさん (火曜日, 17 11月 2009 22:15)

    東京のゆうこのところではじめてみています。
    橋口の秋の実りを満喫しました。
    ありがとうございました。

  • #6

    planetary-n (火曜日, 17 11月 2009 22:28)

    わぁお〜、S子さま!つい先日までお近くにいらっしゃったのに
    もう東京ですか!、いやはや!不在時は母がお世話になりました!
    ハシグチも寒くなりましたよ〜、東京はどうですか〜。どうぞ、お風邪などお召しにならないよう、お過ごし下さいませ。お食事券どうもありがとうございます! また遊びに来て下さいね〜。新米試食会やりましょう。東京でのご健康をお祈りします。

  • #7

    ゆうこ (火曜日, 17 11月 2009 23:14)

    あら〜、もう返事のきとるたい!
    と大喜びしてみています。
    松竹さんのもS姉からきいてはじめてみました。
    ○○○○ちゃ〜ん、すごかね。またみせてくださいね。

  • #8

    planetary-n (火曜日, 17 11月 2009 23:26)

    ゆうこさん、ありがとうございます。
    
松竹君はこの12月18日より都内で個展やるとよ。私の方からもご案内しますので、行って見て下さいな。スゴく喜ぶと思いますよ。HP
見て頂き感謝です。少しでも楽しんで頂けたら幸いです。よろしく。
そいぎんた~!

  • #9

    Eric (日曜日, 22 7月 2012 09:17)

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