センス・オブ・ワンダー

Sence of wonder


センス・オブ・ワンダーとは、大きく2つの意味があります。一つは、1940年代からSF小説の中で使用されていて、「宇宙や超自然に対する、ある種の不思議な感覚や印象」を表現する言葉の意。


もう一つは、環境問題の古典的名著『沈黙の春』で、世界的に著名な、 レイチェル・カーソン(1907~1964) が1956年、姪の息子ロジャーに捧げた著作『センス・オブ・ワンダー』で登場します。ここでのセンス・オブ・ワンダーとは、著者自身の言葉によると、「神秘さや不思議さに目を見はる感性」のことのようです。


世界はセンス・オブ・ワンダーに満ちています。

あなたがそれを見いだそうとすれば、それはいつでもそこに在ります。“惑星ハシグチ”の全生態系、そのセンス・オブ・ワンダー、随時ご紹介して行きたいと思ってマス。

 

2016年

11月

15日

Ultra Super Moon 2016

68年振りの大接近だそう。雨が降ったので諦めていた。

 

「そちらは見えますか?」と、夜半携帯にメールが来た。熊本の知人からだ。熊本は雨天で見えないそう。「こちらも見えません」と、メール返事するつもりで裏庭に出たら、月光が煌煌と輝いている。慌てて返事。「こちら見えます…!」

 

すわ、カメラを持って来て撮影。専門的なやつでもなく、ただのデジカメだが、なにせ68年振り。次に見える時はこの世にいない。そう思うと、今夜くらい、見れる時くらい見ていよう。見たくても見れない地域もあるのだ。見れる幸せに感謝しつつ…。普段の満月より白光のように大きく輝く月下、少し湿気がある温かい11月の静かな夜を、ストレンジはしばらく過ごす。目を閉じ耳をすますと、天界の音楽が聴こえて来そう。

 

 Image BGM:ジェネシス『月影の騎士』(1973) より。

 

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2015年

9月

27日

中秋の名月2015

2015年の中秋の名月は、気付くと快晴の東天に静かに現れた。

明るすぎて太陽みたい。近くの野道の畦には彼岸花が咲き終わり、芒が出始めて来た。あたりからは蟋蟀の鳴き声が聞こえる。微風が吹く静かな夜だ。

 

明日28日は今年最大のスーパームーンだそう。 大西洋方面では皆既月食らしい。ますます混沌として来た世界に相応しい超満月。毎年言ってる感じだが、今月今夜のこの月を、アナタハ何処で、どんな風に観てることだろう。元気で…、とりあえず元気で。

 

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2014年

9月

08日

中秋の名月 2014

 初秋御見舞い申し上げマス。

 

今年は、4月、5月、6月、7月、6月、そして9月になった。

ヒトがそれをどうこう思っても自然には敵わない。

 

9月、この時期になって快晴。おりしも中秋の名月。

今年3回目のスーパームーン。

月が地球に接近し通常よりも大きくみえるという。

 

透明な夜空、息を飲む光、虫の音色だけが響くミスティックな気配。

思わず画像に撮る。少しでも伝わると良いのだが…。

 

今月今夜の満月を、アナタは何処でどんな風に観てることダロウ。

                                      自宅前庭より。
                 自宅前庭より。

image BGM :  「Moon Child」/ King Crimson (1969)

   本日のご訪問ありがとうございました。良い事がありますように!

 

 

 

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2012年

6月

26日

曖昧で不確かなワタシの認識?

…そして世界は反転する。

120626(火)曇  雨天続くこの頃、チョット面白いサイトを見つけた。アナタの梅雨時のささやかな気晴らしになれたら幸い。

 

1、右、左、一体どちらに回転?   

2、別ヴァージョン

 

「…だってアタシ見たんだもの!間違いないワ!」「ワシは見たんだ!そいつはオレンジ色に輝き音もなく東の空から…」等、視覚から入った情報は、結構信じてしまい疑うことを余りしない。自分は確かに見たのだと。しかし、アナタが見た視覚情報は本当に確かだろうか? 確かであると証明出来るだろうか?

 

上の2つの図像は、自分の視覚が、ひいては自分の脳の認識が、実に曖昧でいかに心もとないものかを、あらためて教えてくれるハズデス。

 

因みに自分は、

 

1、の場合、最初は右回りに見えたが、じき、右も左も、あるいは、前方だけ等、思いのママ回転出来るようになった。ポイントは軸足のクルブシより上を隠し(あえて見ずに)、それ以下の、足からつま先の動きだけを見る。すると自在に出来るようになった。

 

2、は、向かって左と真ん中の図像の動きに注目すると時計廻り。真ん中と右の図像の動きに注目すると反時計回りになりがち。だが、この3つの動きも、どの動きでも良いので1と同じく軸足のクルブシ以下だけ見てると、そのうち右でも左でも、あるいは前方だけとか8の字とか、自在に見たいように見えるようになって来た。

 

ここで活動してる、ヒトの「視覚システム」と呼ばれるものは、意識が見たいと思うものを懸命に見せようとするそうだ。そしてその全貌は未だ謎に包まれているらしい。これらから、この世に確固たるものなど何もないのだと自分は勝手に拡大解釈する。そう思うと人生は俄然楽しくなってくる。

   

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2012年

5月

18日

モスラ(ナガサキアゲハ)その後 - 完結編

自然が一枚上手(うわて)だった!

5月13日(日)晴れ 恒例の地域農道水路整備の日で早朝から作業。思ったより早く終了したお昼過ぎ、やれやれと汗ばんだ作業服を道具小屋の壁にいつものように戻していた。

その時、何かがいつもと違うことに気付く。ほんの少し、いつもと何かが違う。自分の左目網膜の周辺視野がそれを感じた。「・・・・!」一体、何がどう、いつもと違う気がするのか? 顔を戻す動作を同じようにスローでリプレイして見る。 いつもと変わらない作業小屋の板壁の風景。

 

服や帽子を掛けるフックが付いた長い角材には適当な間隔で何かしらの仕事着が掛かっている。その左端には、昨年9月に蛹になった以降全く変化がなくて生きてるというオーラもなく、どうやらその成長過程で何かがあって、残念ながら死んでしまったと思われるモスラ、ナガサキアゲハの蛹。

 

「もし、蛹で越冬するなら、来年のツツジの花の咲く頃と思ってください。」(ブログ[で、モスラは一体どうなったのか?]より)

と、たびら昆虫自然園の園長、西澤さんから昨年9月にお話を頂いていたのだが、ツツジの時期になっても一向に変化がない。ある意味もう、諦めているいつもの相変わらずの黒灰色のモスラの蛹があるだけ…!???

いや、違う!、アレ?、何か違う! 蛹の様子が何か変! まず見た目、下部が茶色に変色してる。それからどうも全体として質量がない感じ? 最後にその様子を確認したのは4月29日。その時は全く相変わらずの様子だった。

モスラは小屋の軒下、作業服を掛ける角材下にずっといた。真ん中上、角材の下がサナギ。
モスラは小屋の軒下、作業服を掛ける角材下にずっといた。真ん中上、角材の下がサナギ。
4月29日のサナギの様子。依然として変化はない。中身も詰まってる感じ。
4月29日のサナギの様子。依然として変化はない。中身も詰まってる感じ。
5月13日、何か以前と比べて全体が茶色い。また、軽っぽい。上画像と比べると明らか。
5月13日、何か以前と比べて全体が茶色い。また、軽っぽい。上画像と比べると明らか。

細心の注意で触って見る。するとどうだ! 上部に流線型にカーブした細長い見事なデザインのハッチのようなものがきれいに開いて中が見事に空洞!もぬけの殻だ!「うぎぃ~~~!こ、これはどういう事なのだ!」 

これはつまり、ナガサキアゲハは死んではいなかった? 見事に越冬に成功したということ? いや待てよ?、寄生ハチが成長して見事に出て来たとも考えられる。「あちぃ~~、ずう~と観ていたのに何たることだぁ~!」

恐る恐る触って見ると、ハッチのように一部がきれいに空いている。中は空洞だった!
恐る恐る触って見ると、ハッチのように一部がきれいに空いている。中は空洞だった!

ともかく今判る事実は、今年4月29日以降~5月13日の間、GWを挟む気候の良いこの時期に、何かがこの全く生きた感じが何処にもなかったモスラの蛹から、自分などに全く気付かれることなくひっそりと外部へ出たということ。おマヌケな自分はその決定的瞬間を見逃したと言うことだ。

一人で発見して少し興奮気味だった自分は気を落ち着かせ、ここは専門家の判断を仰ぐことにした。困った時の「たびら昆虫自然園」、昨年もお世話になった園長の西澤さんにメールで発見経緯とともに判断を請う。一日経ってご返事頂く


たびら昆虫自然園の西澤です。
ずっと観察していらしたのですね。
この冬の入園者達にはカラタチの枝に付いているナガサキアゲハの蛹を見てもらっていました。12月にはそのうちの一つが寄生蜂にやられ、残りの一つは羽化してくれたらいいと話していました。
ところが、4月になって残りの一つも寄生蜂にやられてしまいました。とても残念です。
さて、◯◯さん(本名)の写真についてご説明すると、無事に羽化したようですね。羽化するシーン、飛び立つシーンなど見逃してしまわれたようですが、無事羽化できたようです。
飼育していてもなかなかそんなシーンに出会えないのですが。
またの機会を楽しみにしてください。
                  
              (2012年5月15日 08:57:32JST)


鑑定結果、ナガサキアゲハは自分の浅学な判断を余所に、人知れず鮮やかに無事羽化し初夏の空に軽やかに舞い上がったようだ。「アハハハハハ・・・・オロカナ人間タチヨ・・・」ナガサキアゲハの声なき声が聞こえて来そうだ。

いやはや、見事にウラをかかれた自分だった。つまり、蛹は蛹の役割を見事に果たしていたということだ。仮死状態で! 決定的な瞬間を観れずブログで紹介出来ずに残念ではあったが、自然の方が一枚うわてであることが痛快で、何より無事に羽化したことが嬉しかった。

何せ、たびら昆虫自然園のプロが管理するところでさえ、全部寄生蜂にやられているのだそう。また、飼育していても羽化のシーンはそうそう出会えないとのことだ。そういうことを考えればここで無事羽化したのは奇跡的なことだと思う。そう思えば確かに雨風はしのげる軒下だし、外部からは敵が侵入しにくい場所だ。ラッキーだったのだと思う。

この鑑定メールを、昨年のように自分のブログでの紹介許可をお願したら再び快諾して頂いた。

 


西澤です。
羽化してくれたという◯◯さんの喜び、私にも伝わりました。
ブログにのせてください。皆さんにもその感激が伝わると思います。ところで、お送りいただいた写真の後の2枚は、楯に割けていましたよね?僕らの体でいうなら首の後ろから手に当たるところまでが割け、首の後ろ側に脱皮したというところです。割けた小さな方を拡大すると3対の脚の跡が見られると思います。
また何かありましたらいつでもご連絡ください。

              (2012年5月15日 13:51:15JST)



かような嬉しいメールも再び有り難く頂いた。
西澤さんがご指摘の、流線型の細長いハッチの裏側を観てみると、確かに3対6本の脚が見事にコンパクトに折り畳まれて収納されていた跡が判る。ムダの無い見事なデザインだ。

空になった蛹を現場から採り、ハッチを取って裏返しにしたもの。(左上)
空になった蛹を現場から採り、ハッチを取って裏返しにしたもの。(左上)

  

   モスラ(ナガサキアゲハ)観察プロジェクトを終えて。

 

 

自分は田舎生まれだし、小さい頃から自然に親しみそれなりの昆虫少年を自負していた。たくさんの昆虫の様々な生態を五感で体感し、それなりに知ってるつもりだった。昨年9月に見つけたナガサキアゲハの幼虫は、モスラのようなヤツが一気に蛹になった。蛹になって落ち着いた後は廻りとの保護色なのか、色も灰緑から黒灰色に変わり、よく見ると小さな青カビのようなものが付着いている様子で全体に干涸びた感じだった。

その佇まいは、その後10月秋が深まり11月晩秋になっても12月冬が到来しても、年が明け1月雪が降っても2月極寒になっても、3月寒い早春になっても4月になってタケノコが生え出しても、全く生体オーラがなく微動だに変わらなかった。

どうやらこれは、その成長過程で何かしらアクシデントがあり残念だが途中でストップしたのだと考えるようになった。ブログに書いて来た手前どうやってシリーズを収束したら良いだろう? 何事もなったかのようにしておくしかない…、等と思っていたものだ。

家のツツジが咲いても何の動きもない。自分はいつしか、サナギがあることさえ忘れ、日々の暮しに埋没していたと思う。まさにそういう矢先の出来事だった。実際4月29日までのそれを観ると、誰が見てもそう思うことと思う。とにかく生きてるという感じが全くないのだ。

しかし、そう思わせた蛹の方が偉かった。昨年9月から翌年5月までだから約9ヶ月、270日。その間、蛹は外敵に無防備状態だ。それを知っているのだろう、見事に生きてる気配を消し外界から身を守ってたのだ。これには全くの脱帽!昆虫にある程度詳しいと思っていた自分に自然からカウンターを食らった感じだった。

 

「フフフ、ストレンジ・Nよ、オマエは何もワカッテハイナイのだ」…と。 

 

またひとつ謙虚になる。

 


どうやって、羽化の準備スイッチが入るのだろう?。たぶん決めては温度なのだろうな。今年は寒い日も多かったからツツジが咲いても羽化に必要な温度に達してなかったのだろう。ではどこでその温度を感知するのだろう? どこかにセンサーがあるのだろうな。SF映画では、遥か昔の古代遺跡のような埃まみれの宇宙船が、或る日インジケーターが点滅して作動し始めるというようなシーンがあるが、そういうイメージを彷彿させ興味深い。

「蛹から蝶に変身」とは、以前とは見違える程に華麗に変化する様を形容すると思うが、あの、全く生きた感じがしない干涸びた枯れ木のようなものから、大型の黒い蝶ナガサキアゲハが生まれるなんて、次元を越えた超変化だと改めて思う。それまでの全く変化ない9ヶ月をずうと知ってるから余計にそう思える。

 

ところで、ここで唐突に「ヒトの体は進化の最終形態なのだろうか?」と自分は思い始める。長い歴史の間、今の体に落ち着いているようだが、果たしてこれが最終の形なのだろうか? 個人的には昨今の地球や宇宙の変化の兆しと共に、ヒトの形態も変化するのでは?と密かに思っている。そしてそこには、それこそ蛹が蝶に変わるように大きな変化があるハズだと・・・。あくまで個人的意見デス。

 

 

そういう訳で昨年9月15日に発見したモスラことナガサキアゲハは約9ヶ月の蛹の時期を経て見事に羽化した。この間に母が亡くなったりしたのでひときわ感慨深いが、何はともあれ、めでたい完結を見れて全く何よりである。

御多忙中、何の面識もない自分の不躾な質問に対しても、真摯で丁寧、さらには自然に対する哲学まで垣間見える回答を頂いた、たびら昆虫自然園の園長、西澤さん、まことにありがとうございました! また、「モスラはその後どうしてるの?」心配してわざわざ電話を頂いた心優しいSさん。ありがとうございました!ずっとコメントを頂いてたUさん、基さんも、ありがとうございました! その他、ネットの向こうで無言で見守って頂いてた皆様、お陰様で無事羽化することが出来ました。ありがとうございます!

 

 

もう誰もが、そして自分でさえ諦めて、その存在さえ忘れかけていたナガサキアゲハの見事な羽化は、何やら行動のみの無言の言葉で不屈の精神を教えられた気がしないでもない。

 

今頃、この初夏の風の中、どの梢あたりを飛んでることだろう。何ということもなく空を眺める自分でアッタ。

 

 

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2011年

9月

25日

で、モスラは一体どうなったのか?

専門家に意見を伺う。

9月25(日)の画像、殆ど変化ナシ。そうっと触って見たが、生きてるのか仮死状態なのか?
9月25(日)の画像、殆ど変化ナシ。そうっと触って見たが、生きてるのか仮死状態なのか?

 

 

たびら昆虫自然園 様


初めてメールしますご無礼をお許し下さい。
私は、佐世保市吉井町に住む、◯◯◯◯(本名)と申します。

蝶の羽化について判らないことがあり、
たびら昆虫自然園さんに、お聞きすれば判るのでは?と思い、
不躾ながら御質問したくメール差し上げた次第です。


今年9月7日に、家の物置で、以下(たぶん長崎アゲハ)の、

幼虫を見つけました。
蝉の羽化は見た事ありますが、蝶のそれは初めてですので、自分が作成しているHPのブログに、その変化模様を随時UPして見守って来ました。

以下の画像、(発見〜蛹の画像添付している) 見て頂くと有り難いのですが、9月8日に蛹になった後、9月10日、若干色が回りの色に合わせて変わった気がしました。それ以後、ず~と観察しているのですが、本日、9月21日まで、殆ど変化がありません。


そこで質問なのですが、


1、ナガサキアゲハの場合、蛹から、どのくらいの期間で蝶になるのでしょうか?(アゲハ蝶は、通常1週間~10日位とネット情報では、あったのですが…)

2、この蛹は、もしかして越冬するのですか? だとしたら、何時頃、羽化しますか?越冬するようでしたら、その間、見守りにどのように注意したら良いでしょうか?

3、ネットで見ますと、害虫寄生も多いとのこと、この蛹はもしかして寄生されてるのではないでしょうか? 寄生してる、してないの見分け方は、何処で判別したら良いのでしょう?

尚、蛹は少し触っても動きません。(これまで触らない方が良いと思って、殆ど触ってはいません。)


以上、突然ではありますが、
ブログにその過程をUPして来た手前、結果がどうであれ、
その経過を最後までUPしたいと思い、
失礼ながら御質問させて頂いた次第です。

ご回答頂けると嬉しいです。
ご多忙中とは、存じますが、どうかよろしく、お願い致します。

ありがとうございます。

◯◯◯◯拝

 

 

 

 

110921(水)晴れ モスラの変化が予想つかない為、一番地元に近い場所、長崎県平戸市田平町にある、たびら昆虫自然園にダメモト突撃メールを送って見た。ここに問い合わせれば何か判るのでは?と思ったからだ。と、同時に、突然の見ず知らずのモノからのメールに、そんなに対応して頂けるだろうか? 大いに疑問ありつつでもあった。翌22日午前中、来た〜っ!

 

 

 

たびら昆虫自然園の西澤です。
写真等拝見いたしました。
幼虫の斑紋からナガサキアゲハで良いと思います。
さて、蛹の期間についてですが、昆虫の成長は、原則的に気温に左右され、例えば、モンシロチョウの卵では、春先や秋では1週間ほどで孵化しますが、夏では3,4日で孵化します。また、同じアゲハチョウ類でも同じ気温でも種類によって、その期間が違うものもあります。蛹の期間の違いではないでしょうが、園内で見ているとモンキアゲハの成虫の発生より、少し遅れてナガサキアゲハの発生が見られます。
 

今の園内の状況では、10日ほど前からナガサキアゲハの新鮮な成虫が見られ、カラタチその他のミカン類で産卵している姿が見られ、少しボロの成虫が多くなってきました。現在蛹だとすれば、今年羽化するのか、越冬するのか微妙なところですね。もし、蛹で越冬するなら、来年のツツジの花の咲く頃と思ってください。その場合、直射日光が当たらず、気温の変化のない(冬に暖房がない)、自然光の状態をの保てる場所に置き、手で触ることはできるだけしない方が良いです。
 

ご質問には、「害虫寄生」とありますが、昆虫の平均産卵数は200卵ほどで、本来、成虫の世代の100倍に増える能力があります。それを卵ーアリによる捕食、卵寄生ハチ、幼虫ー鳥、捕食性ハチ、寄生ハチ、ウィルス・カビ等の寄生等により、産卵できる成虫は2匹程度まで減らされることが、代々食料を食い潰さずに生き残って来れたわけで、そのような環境圧が、選りすぐれた世代を残せる作用をしてくれた訳です。ですから、寄生ハチが害虫といういい方には、私には抵抗があります。「害虫」という言葉は、その人の考え方で、自然の生き物を特定の枠に入れてしまう考え方だと思います。すべての昆虫には寄生ハチがいると考えてください。寄生されている場合、年内にわき腹などに穴を開けて出てくるでしょう。蛹が生きているかを知るときに、腹部がぐるぐると動けるかでたしかめられます(頻繁にいじらない方が良いですが)。
以上でよろしいでしょうか。
その後の経過等お知らせください。

 

 

110922日(木)晴れ こんなに早く、しかもこんなに、実に丁寧で真摯な回答が送られて来るとは!正直思って見なかった。昆虫に対する並々ならぬ熱い思いと、自然に対するこの方の哲学が、抑制の効いた文体故に行間から滲むようなメールだ。また多忙中に、わざわざ時間を裂いて回答して頂いたと拝察。私は恐縮しつつも素直に感激し、早速返事を送る。ビジネスメールの書き方等、殆ど知らないおバカな自分だが、おバカなりに精一杯感謝の言葉を連らねる。そして初めてメールする方なのに、こともあろうに、さらにずうずうしいお願いをする!

 

 

 

たびら昆虫自然園 西澤様


早くもご回答、それも実に丁寧に対応して頂き、
まことに恐縮です。ありがとうございます!

昆虫の平均産卵数が200卵程で、うち産卵出来る成虫が2匹!
その絶妙なバランスが自然界を保ってる訳ですね。
こういう事は知りませんでした。教えて頂き感謝致します!
これはもう、神のデザインとしか言いようがないですね。

そのような事実を知りますと、西澤様がおっしゃる通り、
「寄生害虫」という言い方は、全く失礼にあたりますね。
寧ろ、生態系のバランスを取る重要な役回りに見えて来ますから不思議です。

「全ての昆虫には寄生ハチがいる」という事実もまた、知りませんでした。西澤様の専門的な示唆のお陰で認識を新たに出来ました。
まことに、ありがとうございます。


西澤さん、
ここで、お願いがあるのですが、
聞いて頂けますでしょうか?

回答頂いた、今朝のメールを、
当方の質問メールとともに、

今回、自分の(稚拙ですが)HPで展開している蛹観察ブログに、
メールのやりとりをそのまま掲載したく思います。

ご専門の方の解説が、ブログを見ておられる方にも伝わった方が、
より良いと思うからです。
こういう世界は、知らない方は知らないものです。
自分のHPの反響はささやかなものですが、それでも、
少しでも、こういう昆虫の世界を、知らしめる契機になれたらと思います。

ご承諾頂けたら嬉しいです。

尚、やりとり掲載しましたブログは、再びご紹介させて頂きたく存じます。ご多忙中、大変恐縮ですが、ご返事、お待ちしております。

◯◯拝

 

 

 

110925(日)晴れ メールを送ったことを後悔していた。送った日は折しも3連休直前、ネットで「たびら昆虫自然園」を調べると月曜休館。夏休みは去ったとは言え秋の好天に恵まれた連休だ。見学者の対応に忙殺されておられるに違いない。だいたい、こういう瑣末なメールの依頼は無視されるに決まってる。自然園は多忙だし、他に重要な案件のメールが目白押しなのだ…と。「連休空けて返事来なかったら、それはそれで、そのままブログで紹介しよう…」と腹を括っていた。お昼にメール開いて見る。き、来た〜〜っ!

 

 

 

 

◯◯◯◯様
ご丁寧なメールありがとうございます。
余計なことと思いつつも、少しでも一般的に害虫とか、嫌われ者の弁護をしたいなどと勝手にお話してしいまい、失礼だったかと後から反省していたところでした。少しでもご理解いただけたならば、たいへん嬉しく思います。
さて、◯◯さんのHPでご紹介とのことですが、13年間、中学・高校の理科・生物の非常勤講師をしたり、このたびら昆虫自然園で昆虫などを観察しながら自分なりの考え方で、「・・・の法則」的に理論上まとめられてものではありません。しかし、間違った見方だとは思っていません。HPに載せられるのであれば、特にこちらにとって不都合ではありませんので、あの程度のものでお役に立つのでしたらお使いください。
また何かございましたらご質問なりメールでお送りください。

 

 

 

西澤様、ありがとうございます! 海のモノとも山のモノとも判らない当方の依頼に、ご多忙の中、真摯に対応して頂き、かつご承諾頂き深く感謝致します! また、さらにはご自身の事をも、少しお話頂き大変恐縮です。ありがとうございます。

 

            掲載を終えて

 

これまでの過程で気付いたのだが、今の時代、何かをじっと観察する時間というのは、日常ほぼ皆無ではないか?という疑問だ。常に何かに駆り立てられてるような昨今、視点は瞬間的にピンポイントで把握する事を求められ、じっと留まること良しとしないような空気を感じる。見ることは見られているものと不可分ではないという考え方あるが、観察という行為にはそういうが横たわってる気がする。

 

日本中の昆虫施設、何処でも良かった。だが、地元にもあることを思い出し軽い気持ちで質問した。このナガサキアゲハの蛹は今後もずっと追いたいが、それにも増して、たびら昆虫自然園の西澤様のメールからは、昆虫、ひいては生物全体に関する、うまく言えないが、覚悟に似た熱い気合いを、並々ならぬ何かを直感した。どうしてこういう方がこの西果ての地におられるのだろう?という感じだ。失礼かもだがおよそ田平やこのあたりから生まれ出る気配ではない。知らないうちに自分はもしかしたらタイヘンな方とメールやりとりしてるのでは…と遅ればせに慄いてもいる。

 

だが、仮にだとしても、それがどうした?である。こちらは何も無くすものはない。だって何も無いんだもの。なので、今後も気軽に質問して見ようと思ってる。

 

そういう訳で、西澤様ありがとうございます!今後とも宜しくお願い致します!

 

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2011年

9月

17日

モスラその後 - 4

変化ナシ。

110917(土)晴れ モスラを発見してはや10日目、蛹になって9日目。少し間が空いたが、依然として主立った変化は見られない。蛹になって数日で変化するのでは?と予想していたが、外れた。このまま越冬するのだろうか? 冬眠するには少し早いのではないかと思う。生態を調べる必要を感じている。

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2011年

9月

12日

モスラその後 - 3

依然蛹状態デス。

110912(月)晴れ 早朝、モスラは依然として蛹状態。殆ど変化ナシ。蛹になって約4日。そろそろ変化がありそうな予感がするが…。

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2011年

9月

10日

モスラその後 - 2

蛹状態デス。

110909(金)朝 晴れ〜雨 早朝に様子を見に行った。モスラは、昨晩よりさらに回りと色を同化し、枯れ木のようになっていた。しっかり安定し、固定されていて、目があいているのかさえよく判らない。そういう状態で一体どうやって、回りの色と同化するのか? それも考えたら夜中だ。色は判らないと思うが…、とにかく完璧なコーディネートだ。

今日1日は、このままで推移した。蛹の状態は暫く続くのだろうか?

 

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2011年

9月

10日

モスラその後。

一気にメタモルフォーゼ!

110908(木)晴れ 昨日の夕方、偶然見つけた我が家のモスラは、今朝見た時、既に下の図像状態に変化していた。。昨日の鮮やかな緑と白の模様は一夜の内に姿を消し、あたかも回りの色彩をリサーチし、そこから保護色を割り出したような色合いだ。それから、どうもスリムになったと思う。余計な水分がなくなり、枯れ草で覆われたような感じになっていた。

夕方、モスラは劇的に変態(メタモルフォーゼ)していた!   これは不覚だった。上の画像が16:20分、下の画像が18:34分、この空白の2時間に一体何が起こったのか? 甘かった。こんなに早く激変するとはさすがに思って見なかったのだ。かつて、セミの幼虫から〜成虫になる過程をつぶさに見入ったことがある。セミだと、その全体の変化の時間過程を知ってるので次の変化の見当がつく。が、モスラは、正直、生まれて初めて。今後の展開が読めなかったのだ。

急変に驚き、慌てて不要なフラッシュを焚いてしまった。ピントもイマイチ。すでに蛹(サナギ)状態になっていた。蛹の下にあるかたまりは、糸に引っかかった頭部の抜け殻。頭部が一番変化した。その変わり目時は残念ながら不在だった。どうやってこの形になったのか …? ともかく、上の画像状態から逆エビ反り状態になって固定し、再び安定していている。

頭の抜け殻を取って、ライトで照らしつつ、改めて撮った。見れば見る程、不思議な形をしている。そして絶妙なパランスで静止している。蛹になると、一見、仮死状態のように見えるので、生きているのがそうでないのか判別がつきにくい。現代美術の彫刻作品?モニュメントのようにも見える。何時までも見ていても飽きないが、他にやることもあるので今日はこのくらいにしておく。

 

あっと、モスラの正体でしたね。正解は、もう少し後にしましょう!

皆さんも良かった考えてみて下さ〜い。(ヒントはやはり、昨日の最初の画像です)もし判った人はコメントでも下さい。

 

最初に正解した方には、 私、ストレンジ・Nが直接ご案内する、惑星ハシグチ、日帰りディープ・ビジョンクエスト・スーパーナチュラル・リトリート・ツアー(仮)(最低催行人数1名!)の参加権を差し上げます。有効期限は無期限デス。

 

あっと、どう考えても参加出来そうにない方には、何か他の惑星ハシグチに因んだプレゼントを考えます。(ツアーの予定は未定です。つい、思いつきで書いてしまいました。希望者が本当にあればマジで検討します。)

 

本日もご訪問ありがとうございます。それでも良い事がありますように!

 

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2011年

9月

08日

それはもうすぐ蛹になりそうだった。

モスラin我が家

110907(水)晴れ それは久し振りに戸外の仕事を終えて、仕事着を着替えをしようとし、その服を掛けるフックの側にいた。モスラだ!

木部への沢山の糸、そして絶妙な糸でのバランスを取っている。近づくと、ぶるっと動く。
木部への沢山の糸、そして絶妙な糸でのバランスを取っている。近づくと、ぶるっと動く。

そういう訳で、我が家で突然発見したモスラの幼虫を可能なかぎり観察して行けたらと思っている。このブログを書いてる日は実は9月8日、昨日の夕方に発見した事を書いている。一日時間が経った今日、モスラにこんなに早く、驚くべき変化が来るとは! さすがに予想だにしてなかった…!

大きさを判りやすくする為に、マッチ箱を置いて撮影。マッチ箱横の長さが約55mm。なので、約4cm位の体長だ。手前の白いのはフック。

 

…で、さて、一体、何の幼虫でしょう? 答えは明日のブログに!

 

本日もご訪問ありがとうございます!それでも良い事がありますように!

 

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2011年

8月

20日

Good-bye Summer 2011

晩夏の挽歌 〜 橋口昆虫少年譚 −3

110820(土)瞬きしている合間に、2011年の夏が終わろうとしている。夏の終わりはいつも、ドップラー効果のように光速で過ぎ去っていく。

 

小さい頃…その日もいつものように、蚊帳の中を潜り起きて来て、リボンシトロンの広告の入ったラジオ体操の、赤い判子もまばらな出席カードを横目で見ながら、『夏休みの友』をちょっとだけやる。そしていつものように、ルルルン〜すぐ近くの「お宮」と呼んでいた神社から林の中の坂道を抜ける。蝉とり、カブトムシ、クワガタ獲り、「朝イチ」の自分の日課だ。いや、もうそれは、仕事と呼んでも良かったのかもしれない。夏の間、朝、昼、夕、とにかく一日中、惑星ハシグチの森や林の中を、夏草の草原を探索していた。自分は皆勤賞ものだったと思う。

 

その日も、何の疑いもなく、昨日と同じコースを行こうとした時だった。「おや、◯◯ちゃん、蝉トリね。もう蝉はおらんよ、もう夏は終わったばい」林の坂道の向こうから、お隣のおじさんがやって来て、そう自分に言うのだった。

 

「え?おじさん、ドユコト? ナツガ、オワッタ??」小学低学年だったと思う自分は、その時、そう言えば、あたりの様子が昨日までと違う感じに気付いた。一陣の風が自分とおじさんの回りを吹き抜ける。

 

        『ザワン・ザワワワーン』

 

昨日までのそれとはちがう、ひんやりした風だ。風音が向こうの森まで響いている。そう言えば、あんなに五月蝿くらい聴こえたクマゼミの啼き声もしない。「えっ、ナツはオワッタと?ドコイッタと?」自分は、おじさんに聞き返したと思う。「◯◯ちゃん、もう終わったばい…もう遠くに行ったとよ」

 

自分は目の前が真っ暗になった気がした。つい昨日まで、あんなに暑く、いつもの蝉トリに出掛けていたのに…、自分に断りもなしに…「夏は何処へ行ったのだろう…、」少し上の方の、開けた台地あたりまで来て見渡して見たが、あたりにもう夏の気配はない。あっと言う間にアブラセミもミヤマクワガタもオニヤンマも何もかも居なくなってしまった。一斉に、一緒に、南の方に行ってしまったのだろうか?、南って一体何処なのだろう…。ああ、明日から自分は何して遊べば良いのだろう?

 

自分はその日、初めて蝉トリから引き返し、夏の間じゅう使ってくたびれた捕虫網を投げ出し、悲しくて寝た。

 

夏の終わりは、とても仲の良かった友達が、挨拶もせず、そお〜うと引っ越していくような、そんな感じと似ている。何処かに皆んなが楽しく居て夏は続いてる。なのに自分だけがここに残されてるような感覚。何か大切なことを誰か言い忘れたような喪失感…。そういう時、人はホンのしばらく仮死状態になるのだと思う。そして少しばかり年を経るのだ。 さようなら、2011年の夏。

 

         イメージBGM:『夏草の線路 』/ 遊佐未森(1990)

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2011年

6月

29日

遥かなる訪問者。

不思議の蝶 - アサギマダラ

1100623(木)曇り 母が退院して来た初めての朝、玄関のポストへ新聞を取りに行くと、視界に何やら大きめの蝶が、文字どおり、ヒラヒラという形容がぴったりの飛び方で、側の網戸あたりにやって来た。その大きさ、その飛び方に当てはまる蝶は一種類しかいない。脳細胞がシナプスを経由し記憶データと現物を照合する。ビンゴ!「アサギマダラだ!」知る人ぞ知る不思議の蝶!新聞はそっちのけで、脱兎の如く部屋に戻り、カメラを持って来て、まだそこにいるソレを、即、連写した。以下その一枚。

アサギマダラ(浅黄斑蝶 Parantica sita niphonica) タテハチョウ科 マダラチョウ亜科
アサギマダラ(浅黄斑蝶 Parantica sita niphonica) タテハチョウ科 マダラチョウ亜科

 
アサギマダラをこの辺りで見たのは、小学6年以来、実に40年振りだ。(その間にも飛来していたと思うが)何故小学6年と覚えているのか?というと、その小学校最後の夏休みの記念にと、蝶の採集標本箱を本格的に作成したからだ。その夏、気合い入っていた自分は(笑)、地域の代表的な蝶はあらかた捕っていた。しかしどうもいまひとつ、人を惹き付ける目玉の蝶がいない。そういう矢先に、ソレは自分の前に現れた。

近所の涼しい山道でのことだ。「あっ、アサギマダラだ!」(この発見の感じは、当時、流行っていた怪獣映画で主人公が怪獣を発見するソレと似ている、笑)自分は目を疑った。珍し過ぎるからだ!アサギマダラは、アゲハ蝶級の大型の蝶。12歳当時、このあたりにはまずいない、南方系の蝶だった。「どうしてこの辺にいるんだ?」その、図鑑でのみ、見覚えのあった丸みのあるシルエット。それが今、眼前に飛んでる! その、あまりにもヒラヒラと、まるで落ち葉が揺れるようにとでも形容しようがない飛び方!「こ、これは捕まえやすいぞ!」

あたりの木立ちの蝉の音は、もはや自分には聴こえず、心臓の鼓動だけが内に響く。ドックンドックン…、持っていた自家製の捕虫網で見事に捕獲。鱗粉の少ない温かな翅の感触、今でも忘れ得ない体験だった…。

 

…2011年6月23日の早朝、眼前に現れたアサギマダラは、40年前と同じく、ヒラヒラ舞いながら、自宅の玄関でひと休みしたい様子だ。一旦そこから離れても、再び玄関脇の窓の網戸に何故かやって来る。

「おはよう、あら、あらら、こんな朝早く何処から飛んで来たの? うん? ひと休みしたいのかな?、どうぞどうぞ、そこが気に入ったかな? いいよ~ん。あのさぁ~写真撮らせてね~。大丈夫、そのままでいいよ~」少しブれたが、何とか収めることが出来た。感謝!

 

 

 アサギマダラは、謎多い不思議な蝶である。

 

他の蝶と大きく違うのは、

1、旅する蝶であること。一年のうちに、日本本土の高原地帯と、南西諸島・台湾の間、遥かな海を渡り、約1000km以上もの驚異的な距離を往復している。
2、春〜夏に南方より北上、秋に再び暖かい南方に戻る。
3、蝶の寿命は4ヶ月位。北上する蝶と南下する蝶は違い、その子孫が再び北上南下する。しかし、どうやってそのルートを子孫に伝えてるのか不明。
4、食草はその土地に年中あるのに、一体何のために、広大な距離を旅するのか全く謎。
5、か弱そうな飛び方、小さな個体で、どうして1000km以上も飛び続けられのか? 方角をどうやって把握するのか?
6、秋の南下は強い偏西風に逆らって行く。どう克服し休憩するのか?
7、海を渡る時、餌はどうしてるのか。夜は何処で休むのか?

とにかく、一体全体、何やってるんだか全く判らない蝶なのである。判ってるのは、とにかく長距離を危険を冒しても旅する蝶であることだけ。


その日の朝、我が家の玄関で遭遇したアサギマダラは、季節はずれの颱風に乗って、遠く台湾あたりから飛来し、ひと休みしていたのだろう。蝶は鳴かないし喋らない。此所へ来るまでどんな風景を見て来て、どんな体験をして来たのだろうか…。蝶に周波数を合わせ、会話出来たら…、驚くべきことが判るのかもしれない。地球の変化についても何か知ってる事だろう。

休むのは何処でも良さそうに思うのだが、どうして早朝、我が家の玄関先に? 昨日母親が退院して来た事と関係ある? …とすると、亡くなった身内の化身? いろんな思いを巡らす自分を他所に、遥かなる訪問者は、何時の間にか、また出発していた。

 

「良い旅を!」

 

本日もご訪問ありがとうございます。それでも良い事がありますように!

 

 

謎の蝶である。(ウィキペディア画像)
謎の蝶である。(ウィキペディア画像)

[アサギマダラ余談]

2009年、飛来調査のため、岐阜県下呂市で放蝶した人と兵庫県宝塚市でその個体を捕まえた人が、2年続けて双方とも同じ人物だった。なお、その個体は9月下旬に放蝶され、10月12日に捕まえられたそう。(ウィキペディアより)

 

 

 

 

 

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2011年

6月

21日

夏至幻想。

水面の裏側の世界。

梅雨の季節、舗装していない道路にはその昔、水たまりがあちこちにあった。小学校の帰りにその水たまりをじっ〜と覗き込むと、水面を境に別の似た世界があるのでは?という幻想に、子供の頃の自分は、一時期取り憑かれていた。

水面に映る青灰色の空と雲は、裏側の世界の天空なのだ。不注意で足を踏入れると向こう側に落ちて行き戻れない。そう思うと、目眩に似た意識の揺らぎに包まれる。その間、向こう側から落ちて来た「裏自分」が自分になりすましてこの世界で生活している…。「お母さん!、そいつはボクじゃないのだよ!」声を上げるが何故か聴こえていない。自分に気付かない母…。

 

本当にそうなりそうで、水たまりをゆっくり避けながらの、妙に長い道草の帰路だった。たいてい傘を何処かの道端に置き忘れてる。翌日、地域の人が傘の名前を見たのか学校に届けてくれていた。…ったく。

 

そういう思いは自分だけかと思ったら、後年、天沢退二郎著の、光車よまわれ!』という物語に出会った時、「わっ、自分だけじゃなかったのだ」と嬉しく思う。そして、その鮮烈なイメージの豊さに驚いた。この世と天地が逆の世界が、ある日、大水とともにこちらの世界を攻めて来る…。地霊文字、闇側の異世界、夜間図書館…、迫り来る「闇の力」対抗するこどもたち。力を宿す、燦然と輝く回転する光車!

「指輪物語」や「ゲド戦記」等、世界の名だたるファンタジーにも全く引けを取らない日本児童幻想文学の金字塔、純国産暗黒ファンタジーだと思う。夏至も近い西果ての地の夕方は、何時までも明るく何処かミステリアスだ。誰そ彼の逢魔時。現実とは思いの外、確固たる世界ではないのかもしれない。そう思わせるトワイライト(薄明)な一刻が、そこにはある。

 

イメージ曲:『空と雲』/ 四人囃子(1974)

本日もご訪問ありがとうございます。それでも良い事がありますように!

 

 

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2011年

4月

11日

ささやかデスガ…、

惑星ハシグチ、春コレ 2011

世界は3.11以降、大変な状態が続いている。が、それでも季節は移ろい行く。ヒトの事等おかまいナシだ。ここ惑星ハシグチも、今はあたりが花だらけ。知らない人がそこだけ見たら、桃源郷のように映るカモしれない。思わず見とれてしまいたい。じっくり撮って見たい。しかし、2011の春は、諸事情でそういう閑が、本当に、ない。だからと言って全く紹介出来ないのも寂しい。なので、撮っていた分だけでも紹介。よろしくデス。

 

(以下画像、クリックで拡大、スライドショーも選択可デス)

本日もご訪問ありがとうございます。それでも良い事がありますように!

 

★都合で暫くブログUP少なくなりマス。ワケアリです。ご了承下さい。

 

                       (ストレンジ・N)

 

 

 

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2010年

11月

22日

ツワブキ 〜 冬が来る前に。

今年最後の野の花が咲く。

101122(火)雨 晩秋の雨の日。田圃の収穫が終わり、あたりが静かになるこの季節には、毎年ツワブキの花が、近くの杉山の中に或は道ばたに咲く。ツワそのものが木陰に多いので、北側斜面のこのあたりではあちこちで見ることが出来る。惑星ハシグチに冬の到来を告げる、一年最後の野の花、鮮やかな黄色の花だ。もうすぐこのあたりも、モノトーンっぽい冬になる。

『冬が来る前に』というのは、同世代位以上の方なら、たいていご存知の歌(紙風船/1977年)だが、このツワブキの花を見ると、何故かこの歌を思い出す。

 

歌詞にあるように、冬が来る前に、「モウ一度アノ人ニ、巡リ逢イタイ」人もおられることだろう。或は「借金を返さなくては…」の方もおられるかもしれない。「地デジにしなくては…」、から、「あそこへ今一度行かなくては…」、とか、「あの人にお礼を…」とか、人はぜんたい、冬が来る前にやることがあるものデスネ。

 

私も冬が来る前に、田圃に藁を撒き、堆肥を広げ、畑に玉葱を植え、新米試食会をやり、お米を売りたいものです。どうぞ、皆さん宜しくデス。

 

本日もご訪問ありがとうございます。良い事がありますように…!

 

                    (『冬が来る前に』

 

(500MB/473MB)

 

 

 

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2010年

10月

05日

驚異の宇宙的直感。

『蜂と神さま』 金子みすゞ

この詩にはやはりコスモスに蜂が相応しい。この機会を待っていた。
この詩にはやはりコスモスに蜂が相応しい。この機会を待っていた。

 

 

「蜂と神さま」 金子みすゞ

蜂はお花のなかに、
お花はお庭のなかに、
お庭は土塀のなかに、
土塀は町のなかに、
町は日本のなかに、
日本は世界のなかに、
世界は神さまのなかに。

さうして、さうして、神さまは、
小ちやな蜂のなかに。

 

 

 

小さい頃、小学校の登校の道すがら、この宇宙の果てまで行けたとして、その向こうを突き抜けたら、通学路の道ばたに咲いているタンポポの花びらからひょこっと出て来るのではないか?と思った事がある。

 

この直感は自分ではわりと気に入ってる。

 

 

このHPのトップに書いている、

ウィリアム・ブレイクの

 

「無心のまえぶれ」、

一粒の砂に全世界を
一本の野の花に天国を見
おのれの手のなかに無限を
一刻のうちに永遠を感じる。

 

この詩にも共通するような、驚異の詩人の直感がそこにあると思う。

 

はじまりと終わりが重なり合ってるようなウロボノス的円環の宇宙観。

部分が全体を、全体が部分を反映しているようなホロニックな宇宙観。

 

直感というのは、

昔からそこにある叡智に、

ヒトの意識が交差しアクセスしたことだと思う。

 

宇宙はもしかしたら本当にそのように出来てるのかもしれない。

 

しかし、金子みすゞの生涯はこれでもかと言う程悲しい。

そうでないと、そういう世界には繋がらないのだろうか。

だとしたらそれはあまりにセツナイ…。

 

 

 

 

本日もご訪問ありがとうございます。良いことがありますように…。

 

 

 

 

 

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2010年

10月

02日

10月はたそがれの国

惑星ハシグチの秋図鑑 2010

101002(土)晴れ 『10月はたそがれの国』は、ご存知も方も多いかと思う、アメリカ幻想文学の第一人者、レイ・ブラッドベリの名作短編集のタイトルだ。原題は『THE OCTOBER COUNTRY』だから、この邦題のセンスは秀逸! もの凄くイメージが拡がる美しい題だと思う。何時かこのタイトルを使ってみたかった。もう90歳になるブラッドベリお爺さんは今でも現役の作家。怪奇と幻想、無垢とリリシズム…、幸せな作家だと思う。

 

その『10月はたそがれの国』の題名のイメージで、「惑星ハシグチ秋図鑑2010」を編集してみた。秋の日のヰオロンのためいきが身に沁みる程、寒くもなく、暑くさえある九州北部、稲刈りもうすぐだし黄昏れるヒマはないのだが、自然は刻々と秋色に移行していく。

 

スライドショーで楽しんで頂けたら幸い。この季節になると思い出す、ザバダックの名曲『ハーベスト・レイン - 豊穣の雨』(’90)をBGMにどうぞ…。

(PVの内容は大したことないので、最初にこれをクリックし、その後、スライドショーをクリックして、音楽のみ、BGMにするといいかと思いマス。)

尚、音楽が、ネット環境によって、ブチブチ切れる方は(私もそうなのですが…)一度それでガマンして最後まで行き、リプレイすると今度はちゃんと切れずに流れマス。

 

本日も、ご訪問ありがとうございます!良い事がありますように…!

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2010年

8月

11日

アリエッティの方へ

アオスジアゲハ  

100810(火)曇り 午後にアシタバ畑の草を取っていたら、この夏話題のジブリの映画、『仮暮しのアリエッティ』のように、奥の茂みの葉っぱと葉っぱの間をチロチロ動くものが目に止まった。アオスジアゲハだ。

 

私は思わず「珍しいなぁ〜」と呟く。というのは、アオスジアゲハは美しい青緑色の模様を持つ中型のアゲハ蝶の仲間で、大変に敏捷な蝶。たいていじっとしていない。梢の高い所を飛ぶことが多く、昆虫少年は、まず捕まえることは出来ない。唯一捕まえる可能性があるのは、山間いの小路の水たまりで水分を補給してる時くらいだ。

 

その、すばしっこくも美しい蝶も、一休みしたくなったのか、草陰でそうっと翅を休めている。この蝶にしては凄く珍しい光景なのだ。すかざす、カメラを 近づける、「…大丈夫、ちょっと撮らせてね」アオスジアゲハは葉っぱの影に頭の方を隠すように動く。シャイなヤツなのだ。

 

かなり近づいても逃げない。至近距離からの一枚。よく見ると赤い模様もアクセントになっている。アリエッティもこんな感じで現れるのだろうか…?

 

唐突ですが、私はケルト・ハープの音色が好きデス。別名アイリッシュ・ハープともいうこの弦楽器は、ギターや、リュートの音色より硬質で高音が出る。この音色が何処かで聞こえて来ると、思わず立ち止まって聞き入ってしまう。

 

どうしてこの音色に魅了されるのだろう?音の周波数の関係か?、これらの音色を聞くと、行った事もないアイルランドの海辺の古い教会を思い出す。決して肥沃な土地ではないその寺院で私はジャガイモを作り質素に暮らしていた?ような気が…しないでもない。近くにはケルト文化の色濃いドルイド教の古代遺跡…。

 

こう書くと、いかにも前世は…となるのだが、今生きている人類の集合無意識の中には、こういう歴史もちゃんと保存されていると思うので、誰でもそう思えばそう思えるハズ…。えっ!、全然思わない? とすると、やはり私だけか…?

 

スタジオ・ジブリの映画音楽は、毎回新鮮な抜擢があり、そのどれもがセンスがいいので、いつも気になる。今回のはどうなのだろうと思って調べたら、これがまた参った。完全にケルティックな楽曲ではないか!

 

テーマ曲、「Arretty's Song」を歌ってる、セシル・コルベルって誰だ?

 まったく突然現れたようだが、ケルティック・ハープを奏でる楽曲全体のグルーヴ感が何とも好みである。(国内でいえば、「ザバダック」あたりに近いか)…っというわけで話題作だけれど、いい感じの曲なので紹介。

本日もご訪問、ありがとうございます。良い事がありますように…!

 

 

 

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2010年

7月

28日

遊星測候所推薦短編科学映画!

『POWERS OF TEN』(パワーズ・オブ・テン)

100728(水)雨 唐突だが、この約9分の短編科学映画を皆さんにご紹介出来る事を私は大変嬉しく思う。私はこの映画の完全版DVDを所持している。そして、これはと思う人にお見せしたりして来た。フト思ってネットで調べたら、果たして既に動画としてあった。なので、一気に皆さんに紹介出来る。それが素直に嬉しい。

 

今でこそ、当たり前になりつつあるが、「グーグルアース」を最初に観た時は 凄く驚いた。中でも鳥の目のような鳥瞰図で俯瞰する時、自分は神の目を持ったのでは?と思ったものだった。

 

この映画は、未だネットなど世界に殆どない1977年の作品だ。

そこだけは押えて、何はともあれ、良かったら約9分間観てほしい。

…如何だったであろうか? 外宇宙と内宇宙、百万光年から素粒子の世界まで一気に俯瞰する、グーグルアースなど未だ世の中に存在しない時代の映像だ。

 

ここで、賢明なる読者諸氏は、この短編映画を観て、何かに、うすうす気付くことと思う。例えば、外宇宙と内宇宙が実に良く似ていること。また、マクロ世界もミクロ世界も同じような階層構造のようになって出来ていること等。

 

さて、話変わって世の中には、「同じもが別のものに変化してるもの」がある。判りやすいのでは、氷、水、水蒸気。(固体、液体、気体ね、)だ。

 

ここで、話は一気にぶっ飛ぶのだが、外宇宙と内宇宙に観られる階層構造のようなものが、もし、もしも、「同じものの別の現れ」だったとしたら、この宇宙は一体どういうものになるだろうか?「同じものの別の現れ」を「同じものの次元のちがう射影」と考えてもいい。そしてその影の大本に私たちヒトがいるのだとしたら…。

 

ホログラフィックウニヴァース(Holographic Universe)という宇宙観は世界 はホログラムのように部分に全体が、全体に部分が投影されているという考え方だ。そして、先程の大胆な仮説は、私が時折口走る、ヌーソロジーの宇宙観である。

 

この科学短編映画は、そういったオルタナティブな(もうひとつの)宇宙観のヒントを与えてくれる貴重な作品だと思う。家具デザイン、特にイスで世界的に有名な米国イームズ社の、チャールズ&レイ・イームズ夫妻が作成している。

 

本日も、ご訪問ありがとうございます!良い事がありますように…。

 

 

 

 

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2010年

7月

08日

気品と優雅さ。

ハグロトンボ 〜 橋口昆虫少年譚 2

100708(木)晴れ曇り 家の裏庭の草刈りをやっていたら、黒いものが何処からともなくひらひらと視界に入って来た。「…!!!、アレに違いない!」思わず草刈り機のエンジンを止めて確認すると、果たして、アレ、ハグロトンボだ。

わぁ〜久し振りに観る。思わず機械を側にうっちゃって、常備しているカメラで姿を追う。その飛び方は敏捷でもなく優雅な落ち着きがあるのだが、静止姿を狙っても中々近づかせてくれない。『ナニ?、私を、撮ろうっていうわけ? 貴様が? この私を? アハハハハハ〜』という感じか…。近づくと逃げる、諦めようとするとまた飛んで来る、まったく遊ばれてる感じだ。「ねえ、お願いです。貴方様のその美しいお姿をカメラに収めさせて下さい。」マジにそうイメージすると、あららどうだ、カシワの葉っぱに、すごくいい感じで、ポースを決め、微動だにしなくなった。

 

「あ、ありがとうございます!、わぁ〜綺麗な体ですね〜」数回シャッターを切ってもそのままだ。「素敵な写真にしてくれよ、頼んだよ…」そう云われた気がした。見えない約束を守ろうと思う。

羽黒蜻蛉、(学名:Calopteryx atrata)カワトンボ科のトンボ。美しい金属光沢深緑色がある     の      は雄。黒の翅との色合いが格調高い。主に木陰や水辺に複数でいること多し。美しいポーズ!
羽黒蜻蛉、(学名:Calopteryx atrata)カワトンボ科のトンボ。美しい金属光沢深緑色がある の は雄。黒の翅との色合いが格調高い。主に木陰や水辺に複数でいること多し。美しいポーズ!

 

             蜻蛉捕りの日々。

 

 

少年の頃の憧れの蜻蛉は、やはり、鬼蜻蜓(オニヤンマ)と銀蜻蜓(ギンヤンマ)だった。ところで、この蜻蛉や蜻蜓という漢字は実に美しい日本語だと思う。先人の感性は凄い。

 

どちらも通常の蜻蛉より一回り大きく、何時も何処でもいるというものではない。何事も出会いが大事なのだ。このうち日本の蜻蛉の中で最大の鬼蜻蜓は、夏の夕方、田舎道や庭の上、約1、5m辺りをまっすぐ行ったり来たりしている事がある。これが、昆虫少年にとっては千載一遇のチャンスだ。

 

夕方に現れた蚊などを食べる為に同じ所を回遊しているので、捕虫網で捉えやすい。どうかしたら、麦わら帽子でも取ることが出来る。最初に撮った時の興奮は今でも覚えている。その長い胴の黒と黄色のツートンカラーと緑色の大きな複眼。そして、噛まれたらかなり痛い大きな顎。乾いた大きな透明の翅。体には温もりがありびくびく律動している。まさに生きているという実感。捕まえた事が嬉しく、あたりの兄姉に得意げに見せた記憶がある。

 

銀蜻蜓は、鬼蜻蜓より捕るのは難しい。水辺や堤のかなり上空を飛んでいる事が多いからだ。その姿、特に雄は、まるで夏の里山の風景を転写したような美しい空色と黄緑色、そして少し茶色の縁取りが入った透明な翅を持つ。蜻蛉の中でも最も美しいのではないかと思う。ライトな色合いが敏捷な飛び方に似合っていて素敵だ。

 

折からの午後の日射しを浴びた入道雲を背景に、夏空の高い所を飛ぶ銀蜻蜓は、時折その翅がキラキラ反射する。中々捕まえにくく、橋口昆虫少年には憧れの眩しい存在。ただただ、口を開けて夏空を見つめるばかりだった。

 

 

「その蜻蛉は捕ったらダメだよ…、ご先祖様がそれに乗ってやって来るのだからね…」

 

毎年お盆が近づくと、祖父母や近所のお爺さんおばあさん刈ら等、誰彼となく言われた。それが猩々蜻蛉(ショウジョウトンボ)だ。

 

この蜻蛉のオスは、鮮やかな真っ赤な色をしている。このあたりでは猩々蜻蛉は、しょうろう(精霊)蜻蛉と呼ばれることが多い。真夏の炎天下、この蜻蛉の強烈なカドミウムレッドの色を観ると、頭がクラクラしそうだった。「あの蜻蛉は捕っていけないのだ…、ご先祖様が乗っているのだ…、お盆の間、虫捕りはやっていけないようだ…」

 

まさに何か畏敬の念とでも言うべきものを、少年ながらこの蜻蛉に感じ、不思議と素直に廻りの言うことを聞いたものだった。惑星ハシグチのお年の人々は、橋口昆虫少年に、生きとし生けるものの儚さ、不思議さを、そうやって教えてくれたのだと思う。…感謝!

 

 

本日も御訪問して頂きありがとうございます!良い事がありますように…!

 

 

 

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2010年

5月

23日

黄昏に翅を休めて

ジャコウアゲハ ~ 橋口昆虫少年譚 1

100520(木)小雨〜晴れ 夕方、畑に用事で行った時に、道側の野草に黒いアゲハチョウがゆっくりと翅を休めていた。これはジャコウアゲハ。黒っぽいのでオス。メスはもうすこし白っぽい。オスは黒アゲハという別の種と間違われそうだが、ジャコウアゲハは全体にスリム。横幅がないので判る。とくに珍しい種でもなく、このあたりは春夏、普通にいる。

翅を休めているのか、かなり近づいても全く逃げない。

裏側に回って相当近づいて「一枚撮らせてね〜、どうしたの…今日はここでお休みするの?」ジャコウアゲハとしっかり眼が合ってしまった。

 

                ★

 

私は、少年の頃かなりの昆虫少年であった。その発端は、その当時小学校で取っていた学研(学習研究社)の雑誌『学習』か『科学』だったかの、その年の夏休み前の号に、付録で付いていた昆虫カードだ。基本的な昆虫の画像と生態がカラーイラストで書いてあるB6くらいのカードだったと思う。(これは 今でも探せば、家の中の何処からか出て来ると思う)

 

田舎の少年にとって、当時のTV(1960年代後半〜’70年初め)のCMで流行っている「オモチャ」などは、田舎ゆえ、中々このあたりまでは出回らず、そうとう月日が流れてからやって来たりする。なので、TVCMはリアルではなくTVの中だけの、少し距離のある世界だった。今は物流が進み、都市も田舎も等しくモノが入手出来るが、当時はそうではないのが当たりまえの時代。つまり、リアルタイムで味わうことがわりと難しかったのだ。

そんな中、こと自然のモノに関しては都市より当たり前だが、恵まれていたと思う。昆虫カードが良い例で、これに載っている昆虫を都市で探すのはかなり難しい。しかし、田舎は違う。私の家のように山の中にあるような環境だと、カードの殆ど全ての昆虫がいる。

 

例えば、ノコギリクワガタ。たいてい「〜明るい雑木林に居る、クヌギやコナラ等の樹液を好む」とか書いてある。親に「雑木林って何? クヌギってどれ?」で、日陰ではない明るい雑木林の少し古いクヌギの樹を探すと果たしてちゃんと、ノコギリクワガタや、カブトムシがいる。このリアル感が少年を虜にする。

 

「ホントにいるんだぁ〜!」 本当に書いてある通りのところに居るのが嬉しく、また驚き!それから、砂に沁み入る水のように、昆虫に対する知識をまっさらな頭が「もういい〜」と、臨界値になるまで怒濤の如く吸収していく少年だった。

カブトムシなどの甲虫類やトンボの脈翅類もそれなりに知っているが、中でも魅了されたのは蝶類だった。アゲハチョウの種類では、カラスアゲハ、その中でもミヤマカラスアゲハが一等好きだった。この蝶の美しさは日本一だと思う。また、タテハチョウ科も好きで、中でもヒョウモンチョウ類が大好きだった。

 

何故ヒョウモンチョウ類が好きだったかというと、ヒョウモンチョウ類は、日当りのいい気持ちの良い高原や草原に多いからだ。日陰にはあまりいない。日本に 8属14種類あると云われるヒョウモンチョウ類はその殆どが橙色の羽をしていて、日当りの良い緑の草原をバックに飛翔するととても美しい。全て少し小振りの蝶なので可愛いらしい。気持ちのいい場所のスミレや可愛い小さな花にやって来て、その場所が幸せな感じがする。自分はたぶんそういう場所が好きなのだと思う。

 

九州では阿蘇高原のような場所、本州では信州、蓼科高原や車山高原、あるいは美ヶ原高原、広々と空も高く、なだらかな丘陵の高原が続く風景…。多分、今住んでいる所の反動として憧憬するのだと思う(笑)。

長崎県の平地でよく見られるヒョウモンチョウの代表は、ツマグロヒョウモンチョウだが、これはたいてい何処でも見られる。ヒョウモンチョウの大半はもっと高度が高い涼しいところにいる。高山蝶、高山植物がそうであるように、一部のヒョウモンチョウは今やレッドリスト(絶滅危惧種)なっている…。こういう普段見かける事が出来ない種類の蝶が、ひと夏の間、どういう訳かこのあたりにも飛来して来ることがある。

 

それらを捕まえた時の興奮は何とも言いようがない独特の気配がある。何処かに自分の知らない高く美しい山があり、これらは其処から飛んで来るのではないか?という幻想にいつも取り憑かれていた。ユートピア、無可有郷、或は須弥山幻想とでもいうものかもしれない。(或はラピュタ?)

 

そこには懐かしい人たちが平和に暮らしているハズ…。自分はそこに行きたいと思っている。夜の夢の中ではこの近くに在るはずなのだ。だが現実には何処にもない…。そういうイメージだった。唯一、時おり飛来する見かけないヒョウモンチョウが、その幻の高山からの使者に思え、その山が確かに在ることへの証拠に思えて仕方がなかったのだ。

 

惑星ハシグチの風景は、そんな、訳のワカラナイ空想癖の昆虫少年をも(笑)、寛大に育んでくれていた。ひたすら感謝でアル!

 

 

往時の少年、憧れの昆虫図鑑!(保育社1970年)
往時の少年、憧れの昆虫図鑑!(保育社1970年)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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2010年

5月

04日

自然はそれを許している

着生する美花、石斛(せっこく)

100504(火)晴れ これは、家の裏の古い梅の木に着生して、美しい花を今、咲かせている、石斛(せっこく)という名前の植物である。ランの種類のよう。“セッコク”と言う不思議な語感から、なんとなく「石の花」というようなイメージを持っている。(そういう幻想的な映画がある)

 

貴方がそう思われるように、私も、ちゃっかり寄生している植物かと思っていた、しかしそうではない。着生植物というらしく、梅の木から養分を摂ってる訳ではないらしい。(ネット調べ)ラン科の花には多いそうだ。土がなくてもOKな身の上なのだ。

 

自然は時々何だか訳の判らない存在を私たちに見せてくれる。その度に私たちは暫し唖然とするのだが、やがて受け入れて行く。自然がすごいのはその訳のわからない存在を、特にどうということもなくまるごと許していること、その寛大さだ。これが最近よく見聞きする所謂、「生物多様性」というものか?

 

私たちヒトも自然の一部、すべからくそうあれば、世界はもっと住みやすくなるハズ、なのだが…。初夏の美しい石斛を見てそう思った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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2010年

4月

25日

人知れず一面にソレは咲いていました!

五蔵岳森林公園、浜大根の群生を観に行く!

100424~25(土〜日)晴れ 週末、ようやく春らしい天候に恵まれた。農方面でやる事が一気に多くなる中、24日(土)母の用事で車送迎する次いでに、以前から訪れて見たかった五蔵岳森林公園に、こちらに帰って初めて行ってみる。ここに浜大根の大規模な群生地があるらしい。そしてちょうどこの時期に咲いているようなのだ。行って見て驚いた。

深閑とした広大な空間、そこに見事な浜大根の花がひっそりと群生していた。
深閑とした広大な空間、そこに見事な浜大根の花がひっそりと群生していた。

五蔵岳森林公園は、惑星ハシグチの南側高地に隣接する「上吉田」(かみよしだ)という集落に在る。「五蔵岳」(ごぞうだけ)という私の町を象徴する山(455m)の麓にあり、ここは昔から地元では、通称「五蔵大池」と呼ばれていた場所。

 

何故、「大池」かというと雨期になると水かさが増し池になるからだ。私たちは小学校の頃、春先ここによく遠足に来ていた。ここへ来るのはその遠足以来、約40年振り。どうしてそんなに来ていないのか? 私に限らず、この地域にずっと居る方々も似たり寄ったりだと思う。地元とはいえ、かなり深閑とした山奥だし、遠足以外でこのあたりに行く用事がないからだ。そういう所なので、あたりは鳥の啼き声が広大な空間に響き渡る実に神秘的なスポットである。

 

行ってみて1、2枚の画像紹介では、その雰囲気がうまく伝わらないと判断。2日に渡り画像を集め、スライドショーにして御紹介予定。現在鋭意編集中!今暫くお待ち下さいね。

 

 

 

 

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2010年

4月

03日

明日あたりはきっと春

2010 吉井春図鑑

100403(土)全国的に桜の季節ですね〜。お花見などなされましたか?

そういう訳で、はい!お待たせ?致しました!全国一千万人の吉井町ファン?の皆様! 2010年、吉井春図鑑 !(3月26日撮影) 「はっぴいえんど」の名曲と共に、御覧アレ。

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2010年

3月

12日

驚嘆!、幾何学的小宇宙!

ツクシ、ウツクシ。

バックミンスターフラーレン   (画像はネットより借用)
バックミンスターフラーレン   (画像はネットより借用)

00312(金)晴れ 去年、画像に収めた時は少し時期が遅かった。今年はどうか、フト思い立って、去年の場所に行って見ると、はたして、イメージ通りのつくしが出ていた。

 

中でも見てほしいのは、この上部の方錐形の胞子体。この見事な正六角形の幾何学的構造!軽い目眩いさえしそうな構成だ。自分をぐ~っとミクロサイズにすると、SF映画にでも出て来そうな何処か別の惑星の巨大な建造物、高層コンドミニアムに見えなくもない。この間を小さな飛行艇で旋回しているような

ボクらのフラーおじさん。  (画像はネットより借用)
ボクらのフラーおじさん。  (画像はネットより借用)

光景…。自然は私たちが思っている以上に、 システマチックで、ある幾何学的なリズムに デザインされている。まさに、センス・オブ   ・ワンダー!

 

『宇宙船地球号』という言葉や、正二十面体 と正三角形の構想体を多数並べ、ドーム状の 建築物=ジオテックドームを発明した、現代 のダ・ビンチ=バックミンスター・フラー (米国1895-1983)は、どのようにこの構  造物を発見したのか、私は未だ知らないが、 自然物からのインスピレーション、啓示のよう

なものを感知したのではと勝手に思い込んでいる。

 

そして、それらは晴れた日の早春の午後、田舎の田圃の畦道に、殆ど誰も気付かれないまま、ひっそりと存在してたりするのでは?と思っている。

 

 

 

 

 

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2010年

3月

06日

野に春を探す

春野草を探しに行く

100306(土)曇り 家上の畑周辺に春を探しに行く。師匠は母である。

畑には、野蒜(ノビル)が生えていた。これが、春の食べられる野草で有名な野 蒜だとは、母から教えて貰うまで知らなかった。なんとなくヒゲっぽい植物だとは知っていたが…。

 

その他、天然の三つ葉も教えてもらう。三つ葉など正直、お吸い物やカツ丼の上に載っているのしか知らない。「おおぅ、ホントに三つ葉だ!」天然モノを見ると感動した。

 

それからフキノトウがある所を見に行く。あるなんてもんじゃない。もの凄い群生状態だ。これは地域の方の畑の側にある。基本、その方が管理されておられる。管理されておられる方、時々しか来られない。凄く顔見知りということに甘んじて、ほんの少しだけ貰って採って来る。

一見、草にしか見えない野蒜(ノビル)の群生。
一見、草にしか見えない野蒜(ノビル)の群生。
野蒜は葱科ユリ属の野草。
野蒜は葱科ユリ属の野草。
葱みたいな球根がある。
葱みたいな球根がある。
これは天然の三つ葉。ちゃんと葉が三つある。ちょっと感激!
これは天然の三つ葉。ちゃんと葉が三つある。ちょっと感激!
もの凄い数のフキノトウ。天然の群生だ。ちょっと大きくなって来てる。
もの凄い数のフキノトウ。天然の群生だ。ちょっと大きくなって来てる。
フキノトウ、北海道出身のフォークデュオ、ではなく、キク科フキ属の春の山菜。蕗の薹。
フキノトウ、北海道出身のフォークデュオ、ではなく、キク科フキ属の春の山菜。蕗の薹。
ビタミンB1、B2 カルシウムなどのミネラル、食物繊維、咳を抑え痰を切る効果あり。
ビタミンB1、B2 カルシウムなどのミネラル、食物繊維、咳を抑え痰を切る効果あり。
フキノトウの天ぷら。ほのかな苦みは薬効の証。ビールとの相性抜群!健胃浄血、毒消し等。
フキノトウの天ぷら。ほのかな苦みは薬効の証。ビールとの相性抜群!健胃浄血、毒消し等。
野蒜洗うと、葱とニラの間くらいに見える。健胃、体温を温める効果あり。
野蒜洗うと、葱とニラの間くらいに見える。健胃、体温を温める効果あり。
葱のように軽く茹でて酢味噌で頂く。特に強い味があるわけではないが、あっさり美味しい。
葱のように軽く茹でて酢味噌で頂く。特に強い味があるわけではないが、あっさり美味しい。
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2010年

1月

14日

閉ざされた町

惑星ハシグチ雪景色

 

100113(水) 惑星ハシグチも今日は雪景色だった。大雪でウンザリされておられる地方の方には大変申し訳ないと思いますが、長崎県では、そうしょっちゅうあることではない。なので、やはりこの非日常感は少しばかり心を踊らせてくれる。

 

雪が降ると、大抵惑星ハシグチエリアの道はチェーンでもしないと通れなくなる。このあたり、長崎県北部山沿い地方は寒いので有名。雪も何時までも解けない。惑星ハシグチ全体は緩やかな北側斜面なので他が解けても最後まで残っている。私の家では、私が今ブログをこうやって書いている私の部屋の外が一番雪が解けない。いっそ夏まで。無理か。

 

雪の一日、惑星ハシグチは、暫し、映画『シャイニング』のように、”閉ざされた町”になる。この閉塞感は心地良かったりする。辺りはトテモ静かで、内面的思考が豊かになる、気がする。気温と内面の想像力には相関関係があると思う。暑いと思考停止になりますからね。一週間、いや一ヶ月位このまんまでも構わない気が個人的にはするのだが、勿論そうはならない。

 

『閉ざされた町(街)』と言えば、70年代後半、日本のロックシーンを震撼させたバンド、「カルメン・マキ&OZ」の、セカンドアルバムのタイトルチューンだ。映像的叙事詩みたいなこの楽曲が好きで、若い頃いつも夕方になると、この10分を超える大作楽曲(YouTubeにアリ)を庭先で大音量で聴いていた。地響きのように重いフレーズから始まり、カルメン・マキが魔女のように歌う。

相当廻りには奇異に映っていたことだろう。歌詞の内容も日本シュールレアリズムだ。当時の紙ジャケットの精緻なイラストレーションは、日頃殆ど誰も見ないレコードを入れる内側まで描いてあって、裏表でメタモルフォーゼのように繋がっていた。この凝り様がCDジャケットに反映されているのかは未確認。話がそれた。

 

雪が降ると、レイモンド・ブリックス原作の絵本、アニメ、『スノーマン』のテーマ曲『Walking in the air』が何処から聞こえて来そうだ。オリジナル版をYouTubeで見ると、地上から飛び立つシーンに何故かすごく感動してしまう。たぶん私のツボなのだろう。映画『E.T』での自転車が飛び立つシーン、『天空の城ラピュタ』で飛行石ともに浮遊していく感覚…。

 

きっと、重力から解放されることへの憧憬があるからなのだと思う。何故憧れるのか?と問えば、貴方も私もたぶん、昔か未来、別の世界で、その経験があったからなのだと思う。懐かしいのだ。そう思いまセンカ? 

 

 

 

 

 

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2009年

11月

28日

いかにも晩秋の日本的…。

軒下のつるし柿〜丘の上のバカ。

11月28日(土)。若干、受けを狙ったところ、なきにしもあらずだが、それでもやはり、こう、ずらりと同じ円いカタチの橙色がランダムに並ぶと、現代美術のインスタレーション作品のように見えて来ないでもない。

 

少しずつ冬ざれて来て、夏の鮮やかな色彩から、アースカラーの秋、そして水墨画に近い色合いの冬に、あたりが移行する中、この橙の空中球体のリズムは、風景にメリハリを与えてくれ元気が出そうな気配がある。

 

実際の吊るし柿は、(田舎のものは大体何でもそうだが)、手間ひまかかって出来る。まず柿、シブ柿を取らなくてはいけない。柿を取るのは、以前ブログ(11月5日)に紹介したように、そうそう簡単でもない。その柿も画像を御覧になればお判りのように、蔕(へた)の部分の枝を残しておくように取る必要がある。そうしないと結べない。そして当然だが皮を薄く剥かなくてはならない。

 

2つの柿を結ぶ、この緑の紐のようなものは、ご存知の方もおられるかと思いますが、棕櫚(しゅろ)の葉を縦に裂いたもの。その両端に輪っかを作り、それが締まるような結び方をする必要がある。そして、熱湯でさっと消毒してこのように干す。全て母がやった。母の作品である。現在の田舎のばあさん世代がいなくなると、この風景を観れる機会はぐっと減る事と思う。

 

再び、TVの話で申し訳ないが、NHKTVの毎週土曜日夜8:00時(再放送翌週水曜日の深夜)に『ワンダー×ワンダー』という番組がある。ご他聞にもれず、ネット環境になって(今年2月)、それが新鮮なのでTVは殆ど観ないのだが、しかしそんな中にあっても、気になってた番組があり、見逃してたが深夜再放送

 

があり、観た。それは『里山アートな旅』というテーマで、新潟県の越後妻有という里山的風景の中で三年毎に一度行なわれている、『大地の芸術祭』というアートフェスティバルの模様だ。この芸術祭はTV観た後ネットで調べたが世界最大級の国際的イベントらしい。こんなに巨大規模でなくてもいいから、こういうことが、惑星ハシグチでも出来たら、楽しいなぁ〜、と夢想する。『里山アートビエンナーレin惑星ハシグチ』とかね。(実際やっている所もある。)

 

多分、廻りのご協力ご理解は、地球が滅ぶ時まで得られないと思うので、私の家の土地だけでやる。そうすれば、『ああ〜あそこんの家の息子は、昔からチョットおかしかったもんねぇ〜』と憐れみの眼差しだけで済む。OK! その通りダシ。自治体の助成金とか端から当てにしない。きゃつらにぺこぺこしない。

自腹で勝手に自由に自己責任においてやる。儲けなくても赤字が出なければいい。でも自分の露出は避けたい。う〜ムどうしよう…。そういうことを夢想しながら野良仕事する。BEATLES 『Fool on the hill』など、口ずさみながら♪。…と昨日書いたが、よく考えると介護が控えているのだった。とりあえず保留。

 

 

 

 

 

 

 

 

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2009年

11月

04日

今年最後の野の花。

石蕗(ツワブキ)の花。

11月4日(水)。 唐突デスガ、一日が30時間ほしい!! マジに。HPを作っていると時間が経つのが早い。作業が遅いのであっという間、突風の如く過ぎて行く。過ぎて行くと言えば、四季折々の花の季節もまたたく間に終わって行く。春からこちら、色々と花を撮って来たが、このツワブキの花が、野の花では一番最後に咲く。

 

少し日影になる山の斜面などに多い。惑星ハシグチは、その土地の大半が、五蔵岳(455.7m)という山の緩やかな北斜面の裾野にあたり、おおむね半日影の土地が多く、この季節チョットした道の山斜面には、たいていこのツワブキの花が群生している。他にもう花らしい花はないので、この鮮やかな黄色の花はよく目立つ。

 

上掲の画像は自宅裏の道沿いで収める。若干、薹(とう)が過ぎた感が在るのだが、自然に咲く最後の花として、カメラに収める。この花が登場すると、「ああ、もうすぐ冬だなぁ〜」と思う。木立の中を低い太陽が駆け抜けていく。冬が来る前に、収めておこうと思って撮影しまシタ。

 

 

 

 

 

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2009年

10月

16日

金色の秋、豊饒の海。

2009惑星ハシグチ秋稲風景集

刈られると見れなくなる黄金色の風景等を纏めてみました。

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2009年

10月

05日

柿食け来、ナニ!ぬ!ね〜の?

甘柿有り!差し上げマス。穫り放題!早い者勝ち!▼

馬鹿なり状態デス。
馬鹿なり状態デス。

我が家の柿の木の一つです。沢山なってます。

穫りに来た人差し上げます。全て甘柿です。

味はまあまあです。

小振りです。

そろそろ穫り頃です。

穫りやすい木です。

穫り放題です。

自己責任において、持ってけドロボー状態です。

 

さぁ〜来れるものなら来てみろ〜〜〜、笑。
さぁ〜来れるものなら来てみろ〜〜〜、笑。

何故? 他に敷地内に柿の木あるし、ここは家から少し遠い(といっても近い、嘘ではない)ので中々穫りに行かないからです。ほしい方、タダで差し上げます。どうぞ穫りに来て下さい。メールやコメント等、その他何らかでご連絡を!ほしいだけ持ってっていいデス。注)今週末不在日ある予定、要問い合わせ。

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2009年

10月

03日

ルナティックな夜に。

中秋の名月

10月3日(土)。二つの月が空にある、村上春樹『1Q84』(新潮社’09)

は、夏前から読み始めたのに、まだ、下巻の中頃をうろついている。「天吾」が、「青豆」が、「空気やなぎ」が、「さきがけ」が 、どうなろうが、いささかどうでも良くなって来た(笑)。しかし、春樹っぁんは、二つの月をどう収束していくのだろうか?…

 

『K氏の昇天』の梶井基次郎、『一千一秒物語』の稲垣足穂、『月夜のでんしんばしら』の宮澤賢治等、月に憑かれた人たちは、枚挙にいとまがない。常にオモテしか見せない、空洞説も囁かれるなど、知れば知るほどミステリアスな存在。今月今夜のこの月を、アナタは何処で誰と眺めたことでショウ。

自宅庭から観た惑星ハシグチの中秋の名月。
自宅庭から観た惑星ハシグチの中秋の名月。
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2009年

10月

02日

手放せば楽ではないか?

しがみつく、クダマキモドキ。

 9月26日(土)。これはキリギリスがジャンプした瞬間!、ではなく、そのお仲間の、どうやらクダマキモドキ(というらしい)が自宅の水ガラスにいるのを、内側から写したもの。

 

ガラスの滑らかな面になんだかスゴク、しんどそ〜うにしがみついている感じ。どうやって体ささえてるのか? おまけによく見ると、左後ろ足は無くしている。お前さんの昆虫生に何があったというのだ? そんなにまでしてここにいたいかぁ?いなくてもいいんじゃないかぁ? おせっかいながらいろいろ考えてしまうバッタだ。じーとカメラを近づけてたら、気まずそぉーにゆっくり動き始めた。

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2009年

9月

28日

天上の花と宇宙

彼岸花 + 秋桜

初秋を代表する花が畑とその側に咲く。彼岸花と秋桜。彼岸花は天上の花(manjisaka)という意味もあるそう。秋桜(cosmos)と一緒に在る畑は、さ

ながら極楽浄土?透明な秋空が惑星ハシグチの永遠の午後を感じさせる。                     [クリックしてスライドショーで御覧下さい]

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2009年

9月

20日

彼岸花に舞う。

ナガサキアゲハ。

9月18日(金)ブログ夏草繁る11 で、刈った草の後から、彼岸花が咲き始めた。本当に良く出来たもので、彼岸のちょっと前あたりから地上に出始め、お彼岸頃に最盛期を迎える。

 

そこへ飛んで来た、ナガサキアゲハ。似ているクロアゲハやモンキアゲハとは白い斑点模様と上翅根元の赤いアクセントで区別する。長崎県を飛ぶナガサキアゲハ。なんで、ナガサキという名前がついてるのかというと、シーポルトが初めて長崎で採集したからだそう。

 

私が小さい頃はめったに見かけなかった蝶だが、最近はよく見かける。

九州以西の南方系の蝶なのだが、この種も温暖化で北限がどんどん上がって関東地方でも見かけるらしい。(ここはネット情報)。

 

 

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2009年

9月

18日

日だまりを代表する蝶。

ツマグロヒョウモンチョウ

9月15日(日)。田圃に行こうとしていて庭を通り過ぎようとしている時、庭横の畑のすみのにあるニラの花に飛んで来た。

 

タテハチョウ科のツマグロヒョウモンチョウ、そのメスです。タテハチョウ科というのは、ご存知かもしれませんが、翅を立てて止まる蝶が多いのでそう呼ばれてます。かなり多彩な種類がいる科です。私、蝶にはチョウ〜とうるさいです(笑)。小さい頃から何故か好きだったのであります。蝶の話をし始めるとチョウしに乗ってしまいます。

 

タテハチョウの種類の大部分は明るい日だまりが好きで、秋の日も、気持ち良さそうに日向ぼっこしてます。

 

中でもツマグロヒョウモンチョウは、とっても明るい日だまりがお好き。暗く湿ったところにはいません。温暖化の影響でしょうか、今や日本中で、たいてい見られるようです。チョット前は西日本以南しかいませんでした。これからの季節、特にコスモスによく飛来します。秋空の青、コスモスのピンク、赤紫、それと、この蝶のイエローオーカー系の色のコントラストが一層、秋の気配を醸し出します。

 

ツマグロ=(端)が黒い、ヒョウモン=(豹文様)の蝶ということですね。

この、『ヒョウモンチョウ』と名のつく蝶は、他に何種類もいるのですが、長崎県のこのあたりではこのツマグロヒョウモン以外、あまりお目にかかりません。

 

九州では総じて海抜がある程度高い所、阿蘇とかの高原地帯などでしか見かけることはありません。場所によって、昆虫の分布は違って来るのです。本州で平地に普通にいる蝶は九州では、ある程度の海抜のあるところしかいなかったりします。また逆に南方系の蝶は本州に全くいなかったりです。

ツマグロヒョウモンチョウのメス 撮影の間、ジィーとしといてくれました。
ツマグロヒョウモンチョウのメス 撮影の間、ジィーとしといてくれました。
ツマグロヒョウモンチョウのオス。こちらもアザミに夢中で、かなり近くで撮りました。   (8月撮影)
ツマグロヒョウモンチョウのオス。こちらもアザミに夢中で、かなり近くで撮りました。   (8月撮影)
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2009年

9月

14日

おんぶバッタ

ショウリョウバッタの親子。

9月14日(月)。田圃の溝の土上げ作業中、その場の異変に気付いたショウリョウバッタの親子が避難している、その途中を収めた一枚。「こちらも仕事なのだよ、わかっておくれ、バッタさん」。

 

親バッタは草の色合いに擬態している。見事としか言いようがない。そして、よぉ〜く観ると目がマンガっぽい。

注)おんぶしてるので、おんぶバッタとしたが、「オンブバッタ」というのは別種で居る事が判明。(9/25記)。

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2009年

9月

02日

Good bye summer 2009

さよなら夏の日-2009

逝ってしまった’09惑星ハシグチ夏図鑑。未発表画像で纏めて見ました。

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2009年

8月

26日

イタブ(イヌビワ)の実を食べる。

夏のちょっとしたデザート?

8月26日(水)。イヌビワの実は、このあたりではイタブ(ビ)の実と呼んでいる。中が白黄色っぽいゼリー状になっていて甘い。田圃に行く道すがらになっている。少し前にも実はつまんだのだが、雨がずっと多かったので水っぽいだけで、美味しくはなかった。今日食べてみると、このところ晴れていたせいか、水っぽくなく美味しかった。甘いといっても天然の甘さだから全然しつこくなく自然。

 

子供は喜ぶと思うが、この付近、子供はいない。

 

子供どころか、皆、最近誰も結婚しないからね。また大体、農家にお嫁に来たいなんて言う人はいない訳で。それはしょうがないでしょう。え、違いますか?、じゃ、アナタ、かような辺鄙な田舎の人と結婚したい?

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2009年

8月

26日

ヒマワリ咲きました!

夏の終わりの夏花。

8月26日(日)。6月29日に種を撒いたひまわりが、遅ればせながらやっと咲いて来ました。

 

今年は夏の前半、天候悪かったせいか、かなり咲く時期が遅くなったと思う。あと全然間引きせずにほっといたせいもある。

 

ひまわりと言えば、背景は夏の空で、入道雲と言うのが、定番デスガ、今年の夏程、入道雲を見かけなかった年も珍しい。

 

ヒマワリを近くで見ると、黄色の花のせいか、何だかガンガン生命力を感じる。

 

真夏の炎天下、とくに水をやるでもないのに、太く強い茎!、紫外線も、近頃静かな話題の太陽電磁波も、もう何でもかかってこい!という感じ。King of Summer flower!

 

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2009年

8月

19日

イノシシ襲来!

イノシシの挨拶回り(お礼参り?)

8月18日(日)。前ブログでも書いたように、イノシシの襲来を受け、田圃の畦がこんな風に、足跡だらけで、壊れてしまうくらいだ。

 

 

 

 

不意をつかれた感じだ。

これまで、全然その気配は

なかったのだから。

 

 

 

 

 

一難去ってまた一難。

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2009年

8月

14日

咲き始めました。

夏の朝のアサガオ

8月14日(金)。少し遅れたけれど、ようやくアサガオが咲き始めた。幾つになって見ても、涼しげで美しい。

 

咲いて見るまで何色か判らないのもオモシロイ。

 

『アサガオで氷水を食べてから宇宙をソゥとささえた日』

という章句は、私が好きなマンガ家、鈴木翁二の作品に出て来る言葉。この章句が持つ、イメージの豊かさが何ともいい。

 


この寒色系のアサガオの赤。紫、白、と葉っぱの緑、組んだ竹の黄土色、全体の色調が統一感あり、メリハリもあって美しい。

 

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2009年

7月

27日

小さなゾウ。

 ピーマンの茎にいます。

7月27日(日)。夏野菜その後の、画像を撮っていた時に発見。 ピーマンには何故か、この虫が多い。これは、なんという虫でしょう?、家庭菜園のブログ等にもわりとよく登場しているようだ。

 

タイトルに答えがあるように、これはゾウムシ。詳細はネットでどうぞ。

 

私が興味あるのは、何故特定の植物に特定の昆虫や動物が来るのかということ。たとえば、アゲハチョウはみかんや山椒などのみかん科に卵生む。

似てるけれど違う、キアゲハはにんじんやパセリ等のセリ科に。モンシロチョウはキャベツと決まってるし、また、蛾のカイコは鍬の葉っぱがお好き。そして、ピーマンにはゾウムシ?(カメムシも来る!) 

 

そこには何らかの関係性があるハズ。固有の周波数が近い、とか、逆に相補性があるとか…。ピーマンの場合は、苦みの成分である、硝酸、亜硝酸との関係がありそうである。(『いのち輝く元気野菜の秘密』吉田俊道著/2003年より)興味を持つと奥深い。

 

 

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2009年

7月

22日

やはり今日はこれを。

皆既日食 in 惑星ハシグチ。

7月22日(日)。今日はなんといってもやはり皆既日食の話題ですね。国内46年振りですからね。こちら九州長崎県北部佐世保市郊外は午前中薄曇り。これが結果的にはラッキー、良かったのではないかと思いました。

 

期待したインターネット日食中継、三つのサイトを次々観てましたが接続状況(主催者側)がイマイチで、リアルな映像が観れそうで観れなく、結局NHKTVを見る事になりました。ウェブのゲリラ的なスタンスに期待したのですが、NHKの放送システムにかなわなかった感じで、なんとも残念です。

 

こちらでは、最大食89.9%(福岡)。いい感じで雲があるお陰で、肉眼でもよく判るように見えました。画像は最大に近い午前11時ちょっと前。蝉の鳴き声が暫く止まっていました。母は昔観たことなど話しながら、人生で2回目の皆既日食(部分日食)を観ていました。何より雨でもなく、見やすい天候に感謝でした!

自宅裏庭からほぼ真上の空。午前11時前、かなりの三日月型になっている。
自宅裏庭からほぼ真上の空。午前11時前、かなりの三日月型になっている。
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2009年

7月

21日

田圃とトンボの深い関係。

田圃生命圏

7月16日(木)曜日。田圃で草取りの作業をやっていた時、目に留まる。これはブログ『田圃の生き物-その3』でご紹介したトンボのヤゴです。私はこんなにたくさんのヤゴを見たのは生まれて初めてです。アナタはどうでしょうか?

昔、池で見つけたヤゴは、もう少し体長が長く約3〜4cm位でスリム。下画像のは約2cm強位。私はこのヤゴがもう少し成長するとそうなるのかな?と思っていたら大間違い!

 

 このサイズのやつはこれから大きくはならない。つまりまったく別の種だということだ。スリムなのはヤンマ系のヤゴ。画像のずんぐり系はアキアカネやしょうじょうトンボ系のヤゴ。ということが、またもやネットで判明。

 

夏、田圃の回りにたくさんのトンボ、(ナツアカネ。やアキアカネ等)

が旋回しているのを、皆さんも何処かで見かけたことおありかと思う、

『トンボ捕り、今日は何処まで行ったやら』のあの、日本の田舎の夏、原風景デス。(背景にはもちろん入道雲ですね)

 

その沢山の、益虫である、トンボを育てているのが、田圃なのデス。

ここは、皆さん、おさえておきたいところデスネ。

福岡在住、宇根豊氏(農と自然の研究所主宰)の講演(昨年)を聞くまで自分も知らなかった!。画像、まるいのは、自分の帽子影。
福岡在住、宇根豊氏(農と自然の研究所主宰)の講演(昨年)を聞くまで自分も知らなかった!。画像、まるいのは、自分の帽子影。
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2009年

7月

16日

夏の使者到来。

謎の蝉。

7月22日朝8時頃、今年初めてクマゼミの鳴き声聞く。

7月16日夕方4時頃、田圃にて今年初めてアブラゼミの鳴き声を聞く。

6月30日午後2時頃、家にて今年初めてニイニイゼミの鳴き声を聞く

6月26日夕方6時頃、家にて今年初めてヒグラシの鳴き声を聞く。

 

この他に、7月初旬から主に夕方、雑木林で集団で鳴く蝉が昔からいる。が、梢の高い所ばかりいるので、今まで取った事がない。たぶん、蝦夷(えぞ)ゼミだと思うが、未調査である。

 

とここまで書いてウェブで調べて見た。スゴいもので、鳴き声を集めているサイトがあり聞き比べて判った。エゾゼミではない。ハルゼミだ!。永年の謎があっという間に解けた。ネットに感謝!

 

惑星ハシグチ、夏の初めにしか聞けないこの蝉の大合唱、このサイトの音の何十倍という鳴き声が実際今、夕方あたりに回りの木立から聞こえてマス。アナタも良かったらどうぞお聞きあれ

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2009年

7月

13日

ヒヨドリその後

ヒナ誕生してます。

7月13日(月)。ヒヨドリの卵はその後どうなってるのか?と、久しぶりいってみると、既に誕生していた。どうやら2羽。多分後から生んだ方。最初のは人を警戒してだめだったようだ。2羽生まれただけでも良かった。これを最後にあとは近づかないことにした。近づかなければ無事育つ事だろう。それが大事。なので、ヒヨドリはこれでおしまいデス。

目はまだ開いてるふうでもない。2つのくちばしが判ると思う。
目はまだ開いてるふうでもない。2つのくちばしが判ると思う。
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2009年

7月

10日

What's is this? - 02

稲にしがみつくモノ。

7月9日(金)。田圃で、稗を取っている時見つけた。これは何でしょう?

一見不気味な感じ?かもしれませんね。判りにくいデスガ、向かって下側が頭の方。この日は風が強い日だったのだが、稲に必死で?しがみついていた。

 

[答え]カミキリムシの一種。そこまでは私も判ったがそれ以上は…。ウェブで調べる。たぶん、ナガゴマフカミキリ。極普通にいるようす。稲にいてはチョット困るので、取り除く。因みに、日本のカミキリムシは900種を超えるそう。いやはや!

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2009年

7月

10日

アサガオその後。

順調に成長。

7月9日(金)。6月24日に苗を植えたアサガオは、現在こんな感じで、順調に育っている。

 

もうまもなく、竹に巻き付き出すかと思う。

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2009年

7月

09日

紅一点

ヤラセではない▼。

7月9日(木)。田植えをしている田圃の土手である。このシュールな光景は意図的にやったのではない。勝手に咲いているのだ、グラジオラスが。

 

この恐竜のような名前の花は、しかも、緑の補色関係の、紫に近い赤色で、見てるだけで軽いハーレーション(光暈)起こしそう。

 

ぽつねんと在るのは、キットなんかよく分からないけれど独りになって見たかったのだろう。

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2009年

7月

09日

What's is this?

これは何でしょう?

7月9日(木)。この穴のようなものは昨日はなかった。一夜にして出来たもの。直径約1,5m位。新手のミステリーサークル?▼

[答え]  これは、ちゃんとした専門用語では『ぬたば』(沼田場)と呼ばれるもの。イノシシが体についた、ダニや汚れを落とす為に泥を浴びる場所。この畑は回りから水が少し漏れ込んでいていつも水気がある。なので時々こんな風になる。水漏れを防がない限り、ここは『ぬたば』で在り続ける、だろうと思う。

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2009年

7月

07日

ヒヨドリの卵、その後。

自然はいつも意外を用意する。

7月7日(日)。6月30日(日)に紹介したヒヨドリの卵は、その後、どうなったのか?この間に様子を見に行ったのだが、遠目に見てる限り卵に変化はなかった。これは、私が近づいたせいで、親鳥が放棄したのか?と思わざるを得なくてちょっとつらい気持ちもあった。HPに紹介した手前、その後を紹介しないわけにはいかない。たとえどうなっていても。今日は残念だけど、その後の様子を報告するつもりで近づいて行く。すると…。

これはこの間の様子。
これはこの間の様子。

こ、これは!

わぉ〜ビックリ!2つだった卵がいつの間にか、4つになってるぅ〜!

驚きのあまり慌てて撮ったので少しボケてる。いやはや!

この間は上記の画像でお判りのとおり、確かに2個しかなかったのだ。 この見事な自然の裏切り!

 

まだよく判らないが、(最初の2個は断念して新たに2個生んだとも考えられる)ともあれ、どうやら親鳥は子育て放棄してない様子に一安心。この場所は家のすぐ裏なのだが、足場が悪く近づきにくい。(鳥にとっては絶好の場所)ので、また暫くしてご報告する予定。 (つづく)

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2009年

7月

05日

田圃の畦の小宇宙。

ベニシジミ on the ヒメジョオン

ベニシジミ(チョウ目、シジミチョウ科)は広く日本中何処でも見られる小さな蝶。開けた明るい所に多い。ヒメジョオン(キク科、ムカシヨモギ属)もヒマワリのような花の形が可愛い小さな花。小さな花の上の小さな蝶。田圃の畦で見つけた小宇宙。ベニシジミはお腹すいていたのか、ヒメジョオンの花の蜜吸うのに夢中で、かなり近づいても全くコチラに気づかない様子。か、無視シテル。

 

あーただれ?、ジャマしないでね。私忙しいの…。
あーただれ?、ジャマしないでね。私忙しいの…。
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2009年

7月

05日

田圃の生き物 - その3

田植え以後。

7月4日(土)。田圃を見回りに行く。この「見回りに行く」という行為は田植えをした家の方は誰でもやる大事な行為である。実際一日のうち、(最低)一回は現場に行き、田圃の具合い、水かさの具合は?、草が生えてきてないか?虫が発生してないか?その他変わった事がないか?目で確かめるのである。個人的には「見回りの行為」は上記以外に重要な意味があるのではないか?と思ってるが、それはまたの機会に。

 

下の画像はオタマジャクシとその上にいるのはトンボの幼虫、ヤゴである。そしてよくみると、オタマジャクシの左上に豊年エビがいる。それぞれ、共存して生きている。約一反の田圃(992㎡)は、お米を育ててるだけでなく、一大生物生命圏なのだ。一体どのくらいの個体数の生物(確認可能で)が生きているのか想像さえつかない。豊年エビはもう大量発生、オタマジャクシだって山のように居る。それらを私共が管理していると思うと不思議な気分だ。私共に完全に命あずけている。結構な責任だ。

 

こんな風に日本の田圃が実に豊かな生命圏であることは、皆さん是非、知っていてほしい。私も未だ学びの途中でエラソーなことは言えないのだが、『田の虫図鑑』(農文協)等もあるようなので、おいおいもっと調べて行こうと思う。

豊年エビ、オタマシャクシ、トンボのヤゴ。
豊年エビ、オタマシャクシ、トンボのヤゴ。
トノサマガエル。(一時期は全くいなかったが、最近戻って来た。日本の田圃には、お似合い)。
トノサマガエル。(一時期は全くいなかったが、最近戻って来た。日本の田圃には、お似合い)。

 

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2009年

7月

03日

ヒマワリの発芽。

種の運命。

7月3日(金)。6月26日(金)に撒いたヒマワリがあっという間に発芽した。昨日には発芽していたので、約一週間だ。

 

どれが芽が出るか判らないのでたくさん撒いたら、どれも芽が出てシマッタ!

 

皆咲かせたいが、そうすると、弱くて細く低いヒマワリしか出来ない。間引きが必要。私がリストラする人事担当にならなければイケナイ。いやはや!ランダムに選別される人生、ヒマワリ生。

 

なるべく他の場所に植え替えようとは思うが、ヒマワリだらけになってもチト困る。再就職出来ないのがたくさん出る。芽が出たばかりなのに…。いや、それを言うなら種として去年収穫されたのに撒かれなかった種も一杯ある。いやそもそも、種だって多すぎて採ったのはその一部だ。撒かれて芽が出たばかりでリストラされる種の運命、再就職先が在ると限らない。それ以前に撒かれることさえなかった種の運命。そもそも種として採られる事もなかった種の運命…。一切は無常でアル。

 

大体こーゆー見方はどうなのか? 個としてでなく種として観るべき? oh〜教えておくれ、ヒマワリよ!

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2009年

6月

30日

植木剪定中に発見!。

何の卵?

6月26日(金)。それは偶然に見つけた。庭師になって裏山斜面の平戸ツツジの剪定をやってる時に一寸一休み。目の前にはシャクナゲの木があるのだが、何気なく見てた、枝がきれいに三方向に分かれた実に絶妙なバランスの所に…

とても良く出来た鳥の巣だった。あたりからは全然見えないが、空からは近づきやすい。すでに空き家なのだろう、近づいてみると……。

何と!空き家ではなかった。可愛い卵が二つ。ビックリ。慌てて写真を撮って離れる。鳥の卵、どんな鳥にせよ、鳥は巣を触ったりすると親鳥が近づかなくなって子育て放棄しかねない。あとすざりしてその近くの剪定はあとまわしにすることに。

たぶん、ヒヨドリの卵。赤紫の斑点がある。そぉ〜としておいて今後の様子を見ることにする。

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2009年

6月

30日

田圃の生き物-その1

田植え以前

5月末〜6月初めの耕耘機で耕す前後の田圃は、一見、生き物など何処にもいないように見えるが、ちょっと立ち止まり観察すると、結構、いる。それぞれの世界がそこにあるのだと思う。

さわがに。
さわがに。
ドジョウ。  一時期は激減してたが最近戻って来つつある。
ドジョウ。  一時期は激減してたが最近戻って来つつある。
アカハライモリ 赤い腹はフグと同じ毒があることをアピールしてるそうデス。
アカハライモリ 赤い腹はフグと同じ毒があることをアピールしてるそうデス。
オケラ 器用に泳いでます。体は防水性!デス。
オケラ 器用に泳いでます。体は防水性!デス。
アマガエル。 何故か一杯いた。
アマガエル。 何故か一杯いた。
カナブンの一種。 これも結構いた。何してんだか…。
カナブンの一種。 これも結構いた。何してんだか…。
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2009年

6月

29日

ヒマワリの種を撒く

少年の日の夏へ。

6月26日(金)。

アサガオに続き、夏の定番の花ヒマワリの種を撒く。ヒマワリ(向日葵)は私が住んでる小さな町の町花でもある。(近年知ったのだが)

 

そう言えば、町にある公共施設は「ソレイユ」(仏語で、太陽、ヒマワリ)や「ひまわりの館」という名だ。

だからと言って種を撒くのでは毛頭ない。単純に夏の日のヒマワリが好きなのだ。

 

ヒマワリの花は真夏の青空と入道雲を背景によく似合う。小さな種からものすごく背丈が伸び大輪の花を咲かせる不思議。少々の日照りではビクともしない生命力。秋の始めに見せるその、螺旋形

の、またもやフィボナッチ数列の嵐!目眩がしそうな整然とした種の幾何学的配列!自然に隠されたある意図的な数学の驚異!…それもあるのだが、  

実のところ、アサガオやヒマワリが好きなのは、何んの悩みもなかった幸福な少年時代、永遠の夏休み、それらの象徴の花だからかもしれない。

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2009年

6月

24日

田圃の生き物-その2

未知の生物(UMA)? 出現!

6月24日(水)。朝、すでに散歩がてらに田圃を見て来た母が不穏な面持ちで、話だす。曰く『田圃に見た事のない生き物が一杯いる!』『何、どういうこと?』、朝はたいてい少しコチラ側に戻って来るのに時間がかかる私だが、さすがにシャンとなる。皆さんお判りだろうか?画像下、水面下に何やら青草のような緑の小さいやつがいるのを▼。

師匠曰く、『永年田植えやって来たがこんなのは初めて見た!』と…。
師匠曰く、『永年田植えやって来たがこんなのは初めて見た!』と…。

皆、皆目わからない。農業普及センターいう場所が町内にあり、そこにサンプルを持って行って訪ねようと入れ物に採ったところ。体調2cm位。しっぽと目玉がはっきりあるので生物。ミジンコにしては大きい。最大の特徴はその緑のブラシのような繊毛だ。これがまた見事にたなびいている!こ、これは一体何?

カブトエビとかそういう系だと思う。
カブトエビとかそういう系だと思う。

朝っぱらから、その農業普及センターとやらに行くのもなにやら騒々しい。そうだ、こういう時のネットではないか!で、即検索。程なく判明。これは『豊年エビ』。害虫ではない。肥えた土地の田植え後に出現する珍しい生物。私も初めて見た。

 

ネットであなたが調べるとお判り頂けると思いますが、これの生育キットが売られてる位だ。豊年と名がつくようにこれが大量発生すると豊作になると言われているらしい。いやはやである。

 

私の家の田圃のみいる。けっこう大量に。今の所。たぶん永年田圃ではなかったので土地が肥えていたのだろう。寿命は短いらしいがその卵は信じられないくらい乾燥に強いらしい。害虫でもないが、田圃の害虫や草を食べて役に立つ、という訳でもないようだ。『目立たず苦にもされず』というところか。

 

とにかく、害虫でない事がネットで判り、母をひと安心させる。田舎におけるネットの面目躍如!といった日だった。しかし、豊年エビ。不思議な生き物デス。皆さんも機会があれば是非、実物を御覧あれ。

 

 

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2009年

6月

24日

アサガオを植える。 

夏の朝の為に。 

6月24日(水)。突然だが、私は朝顔が大好きだ。あの寒色系の赤青白等の美しい色あいを、夏の未だ涼しい朝に寝ぼけ眼で、ぼんやり見るひと時が大好きなのである。

 

その素敵なひと時の為には、6月の間に朝顔を植えておかなくては楽しめない。朝顔、そしてヒマワリのない夏なんて、

私的には夏ではないのだ。というわけで、朝顔を植える。

 

田植えにかかりきりで、他の事が出来なかった。少し遅いかもしれないが、まだ夏には間に合う。

 

去年作って放置しいてた土に牛糞、油粕をブレンドした堆肥を混ぜる。

混ぜた土をコンテナに入れる。そこへ、既に家の他の場所で、去年の種が自然に落ちて苗が出来ているのを採って来て移植する。

 

朝顔が絡まって上って行く為の竹を設置する。竹は去年同じように使ったのを使い回しする。

新しい竹を切ってもいいのだが、去年の竹もまだしっかりしているので、今年はこれでいく。縦横竹を組んでいくとそれなりの雰囲気になる。

 

この場所は西日が当たるので、日除けも兼ねてここに作る。これで、あとは朝顔自身が、勝手に絡まって伸びてくれればと思う。

何故、その蔓が左巻きなのか?何故、その葉っぱの有り様は見事なフィボナッチ数列なのか?

 

今年の夏も、その永遠の謎をさりげなく提示しつつ、涼しげな花を見せてくれることだろう。

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2009年

5月

18日

中古物件をリフォーム

ツバメの巣作り。

ツバメのつがいが今年も我が家の「しのや」にやって来た。「しのや」とは

納屋兼ガレージのような所。

 

何時頃から来るだろうか?たぶん、4月下旬位には…。

眼前をかなりのスピードで横切る黒い陰に、春の或る日気づく。フト見上げると、納屋と庭を見下ろす電線に2匹並んでコチラを伺っている。庭の上空を旋回してるかと思うと急降下、急転回で納屋の中に入って行く。見事な、いわゆる燕返し。

 

『あのさぁ〜、そろそろ、納屋の戸開けっぱなしにしてくんない?』『閉められると困るんだよねぇ〜俺たち』。何だかそう催促されている気がする。『はいはい、判りましたよ、ささ、どーぞ』。そういう訳で、当分、「しのや」の戸は閉めない。私が物心ついた時には既に、燕はここに来ていた。永年の来訪なのだ。

 

最近の新婚さんはチャッカリしてるのか、以前の燕が作った巣をちょっとだけリフォーム、(上部を少し新しい土で作成)して住まいにする。

 

天上に作ったからといって安心という訳ではない。巣の下には、私の車を駐車してるのだが、ここを足がかりに野良猫が虎視眈々と狙っている。また、巣の上は屋根裏になっており、主みたいなアオダイショウが昔襲った事かある。何処の世界も生きていくのはままならぬ。なのにそれでも毎年ここに来る。

まさしく sense of wonder。

ちょっとぉー、何見てんのさぁー。ヤメてくんない?、そーゆーの。
ちょっとぉー、何見てんのさぁー。ヤメてくんない?、そーゆーの。
そういう訳でしばらくの間、車の上には新聞紙が置かれる訳デス。
そういう訳でしばらくの間、車の上には新聞紙が置かれる訳デス。
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