驚竹嘗椒看野花…?

漢詩 - 惑星橋口

 

 

驚竹嘗椒看野花     竹に驚き 椒を嘗め 野花を看る

 

談論索隠煖山家     談論 索隠 山家を煖む

 

深深独夜已人定     深深たる独夜 已に人定まり

 

静裡方知雨與蛙     静裡 方に知る 雨と蛙

 

 

 
[意訳]散策に出かけては、竹の盛んなさまに驚き、あるいは山椒を嘗め、また野の花を看る。帰っては理論を談じ、隠れたる道理を探索し、いつしか山家に熱気をこめたようである。そうして夜もしんしんと更けてゆき、人々はすでに床に着き、私もまた独り部屋に腰を下ろす。この静かな空間にて始めて知る。すなわち窓外に雨と蛙とを聴く。

 

 

 

 

 

 おやおや、今日のこの端然とした画面は何…?

ナンダカNHK教育TV早朝5時頃放送の漢詩番組的、気品あるアカデミックな雰囲気ではナイカ! いつもの『遊星測候所』らしい、サブカル的胡散臭さは何処に行った? どうしたストレンジ・N ? 人生なんかあった?

 

 そう思われるのも無理はない。この漢詩は自分が作成したのではない。自慢じゃないが自分は高校の頃、国語は好きだったが、古文・漢文は嫌いだった。良くあることだが担当の教師が嫌いだった。何んだかこう〜人間的背景が浅い感じがして、全く話がツマラナカッタのだ。

 

 ここで話は一気にそれるのだが、高校ぐらいの年齢は、どういう大人になりたいのか「大人の見本」が沢山欲しい時期だ。そこで身近なサンプルとしての教師を観察するのだが、これが(自分にとっては)殆どが反面教師としてのソレだった。

 

 そもそもガッコウの先生とかコームインとかいう職業は、広い社会の中ではある意味特殊な環境だ。世の多くの人たちは、高度経済システムの不条理に満ち満ちた利潤追求の民間企業の中で働いている。今さらの話だが、そういうグチャグチャの民間企業において、それでも立派に輝いてる「大人の見本」こそ、この時期には観察が必要だったのだと思う。現在の高校生にそういう機会があらんことを…! 話を戻す。

 

『写真どうもです。お返しになりませんが、先日のことを漢詩にしてみました。』

 

 何処か凛とした気配さえ漂うこの漢詩は、今月、コチラ「惑星ハシグチ」の自分宅を訪れた友人が、お礼に作成してくれたものである。上の文(着色文)がその時のもの。軽く紹介したが、そもそも漢詩って家を訪ねたお礼とかにサラリと書けるものなのだろうか? そんな、まるで楽器を楽しむように漢詩を嗜む人ってあちこち居るものなのか?

 

 漢文が苦手だった自分が見ても、自分一人が知るだけではもったいない位の素晴らしい作品、と思えたので、その友人に許可を頂き紹介することにした。

 

 サテ、ここで問題デス。(笑)

 

 この、素敵な漢詩を贈ってくれた友人は、いったい幾つ位の年齢の方でしょう…? もったいぶる気はないので、即、回答します。50〜60代の親父でもなく、ましてや70代以降の爺さんでもない。ナント20歳そこそこの青年でありマス! 

 

 どうだろう? 信じられるだろうか? 正直自分にはかなりの驚きだった。アニメやゲームも楽しむ世代でもありながら、この、何処か老熟した境地で漢詩を詠む彼は、ラルク( L'Arc〜en〜Ciel)やVAMPSを愛聴しつつも、東洋思想や神道を研究し、合気道を嗜み、宇宙論を学ぶ21世紀の志士の人である。

 

 

 彼、0さんとは、福岡で行われてる宇宙論の研究会「ヌーソロジー」で出会った。自分以外では、唯一の同県在住の人である(笑)。(ここでこの宇宙論「ヌーソロジー」が、如何にマイナーな存在であるかが伺い知れる)

 

 県南部から先日初めて、北部に在る、ここ「惑星ハシグチ」を訪ねて来てくれた。ヌーソロジーの理解を互いにシェアしようと、数年前から企画はあった。だが、自分が色々用事あり月日が流れ今に至った。そんな風にして当地が漢詩で詠まれたのだ。

 

 「是非ブログに紹介させてほしい」と、メールで申し出ると即、快諾して頂いた。素晴らしい漢詩なのだが、意味がいまひとつおぼろげな理解力なので、直訳と意訳をさらにお願いし送って頂いた。それをそのまま紹介している。

 

“さとり世代”という言葉も最近あるようだが、本当に最近の若い人は、なんというか、デキた人が多いと思う。自分が若い頃は今の若者とは話にならないくらいパーだった。それが良く判る。今でもパーだが、昔はウルトラパーだった。ぽよよ〜〜ん。

 

 後の世代が進化してるのを確認し安心もする。そうでないと世界はちょっと困るからね。Oさん、今後の世界は貴君たちにまかせた! 後はうまくやってね〜。素晴らしい漢詩、ありがとうございます!

 

★ Oさんの趣きあるHPはこちら

(よく見ると「惑星ハシグチ」も、かっこ良く紹介されているデハナイカ! 0さん、重ねて御礼申し上げます。)

 

 

本日の訪問ありがとうございます。良い事がありますように!

 

 

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コメント: 2
  • #2

    planetary-n (火曜日, 23 7月 2013 22:18)

    エイタロウー殿、久し振りの書き込み、まことに有り難うございます。「琵琶」ではなく、「枇杷」ね。琵琶は食べたら固くて不味そうだよ〜〜ン。

     自分も誤字脱字が多く、編集のプロの友人から、「粗忽(そこつ)なブログだ!」と、有り難いお言葉を頂戴し、ブログ更新する気持ちが暫く萎えていたりするので強く言えませんが(笑)、まぁ〜気づいたものは訂正しておきますね。

     それから作品名は、『アルジャーのに花束を』ではなく、『アルジャーノンに花束を』ですね。ダニエル・キースの、超有名なSF小説です。これはタイトル間違ってはイケマセン。世界的に有名な作品ですからね。映画もありますし、TVで何度もドラマ化もされましたね。しかし小説で読むと、また全然違う感動があります。
     
     最後の数ページは、涙で先が読みづらかった記憶があります。たドタドシイ、カタカナモジニ、ナッテイクノダヨネ・・・。
     
     忘れかけていた良い本を紹介してくれて、エイタロウ殿、ありがとうございます! 50才を過ぎてこの本を読んで泣けるという感性は、素晴らしいと思いマス。
     
     全ての人に、そして特に、教育熱心なバカ親には、義務として読んで頂きたい! が、そういう親に限って読まないんだよね〜。母親がこの本を読んでる、という家の子供は、幸せな気がします。このコメントを目にし、未読な方がおられましたら、この夏の一冊に是非どうぞ! 100%おすすめします。図書館は勿論、全国のBOOK OFFで100円でアリマス。

    ここで一句、
     
       「夏草や アルジャーノンに 花束を」

                お後がよろしいようで・・・・。
                アリガトウゴザイマス。

  • #1

    エイタロウー (火曜日, 23 7月 2013 17:20)

    スバラシー!! の12連発 こんにちは、エイタロウーです。
    最近お邪魔したときは、琵琶を頂いたときですから六月中旬でしたよね・・・・・?その節はありがとうございました。
    お元気ですか?最近アルジャーのに花束をと言う作品に触れて泣きまくってました。凡人ですねー(、、)見事な漢詩に驚嘆しました。よい作品を紹介していただきありがとうございます。
    素晴らしい(ハル)