それはイキナリやって来た!

遍路へ!~ 四国遍路覚書3

8月中旬は、お盆の行事や、期を同じくして発生した田圃の害虫対策、また、田圃の草、稗取りに追われつつも、気分はしっかり遍路モードに入っていた。

 

お盆が終わった16日、Rさんから、Rさんの御身内の方の訃報が飛び込んで来る。「…なので予定が少し遅れる可能性あり」とのメールだ。 この時期にこのタイミングで…。これはどう考えても予定は延期になるだろう。Rさんは週末の高速道路利用して関東から四国に入る予定だった。こうなると少なくとも1週間は…、場合によっては計画そのものが中止になる可能性もある。いやはやだ。

 

翌日、この7月に急死した従兄弟の供養に出席した夜、今度は私の家に地域の方の訃報が飛び込んで来る。この時期にこのタイミングで…。遍路どころではない。肝入りという地域のお世話役の年なので、即、そちらのお通夜〜お葬式にかかりきり。1日遅れてRさんも通夜〜お葬式。やっと互いに落ち着いたのが21 日(土)。たぶん遍路は延期か中止になることだろうと、すっかり出鼻を抉られた感じでいた早朝、Rさんから短いメールが届く。

 

「これから東名高速に向かいます」

 

「うおおぅ〜! 向かってるぅ、四国へ! Rさん、予定通りやるんだぁ〜!」

 

かなり諦めかけていた四国遍路だが、そういう訳でイキナリ現実化した。それから速攻で準備を始め夕方には完了。翌日、早朝JR佐世保駅発の電車はここからでは交通がない。なので市内の友人宅に今夜の段階から寄せてもらう。早朝バスで駅に向かう予定だったが、友人がわざわざ車で送ってくれた。Eよありがとう! するするとそちらの方向へ物事が流れていく。

 

そうやって22日(日)早朝、佐世保駅6時38分発の佐賀県鳥栖(とす)行きの普通列車に乗り、私は旅の人となった。その為にやるべき事は全部やって来た。それを阻む障害が不思議と全てなくなった。車窓から日曜日の早朝の風景を眺めつつ「ああ、ほんとうに、四国遍路へ行く運命になったのだな〜」と思うのであった。

当日早朝のJR佐世保駅。
当日早朝のJR佐世保駅。

 

 

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