任された旅の時期

選択の余地無し ~ 四国遍路覚書2

「時期は都合の良い時でいいよ…」Rさんはそう言った。さて、それから時期を検討し始める。5月下旬、もうすぐ田植えが始まる為に多忙になりつつある頃だ。

 

これは消去法的に割り出すしかない。まず、四国までの移動は期間限定の格安JR切符『青春18切符』を使用することに決める。これは、ご存知の方も多いが知らない方も多い。11500円で5枚綴り。一枚2300円。この一枚で、JRの普通電車、快速電車、一日何処まで行ってもいいと言う切符だ。

 

つまり私は2300円で、JR佐世保駅から遍路の第一番のお寺、霊山寺に一番近いJRの駅、四国徳島県鳴門市の板東駅まで1日がかりで行こうとしてる。青春とかついてるけれど、年齢制限はなく以外と中高年に人気が高い。私の住んでいるあたりはJRはないし、車が中心のライフスタイルが主流なので、こんな切符はあることさえ知らない人もけっこういた。

 

この切符は期間限定、毎年3月〜、7月〜、12月〜にそれぞれ、約一ヶ月位使える。今年行く事を考えると既に3月はその時点で過ぎていたので対象外。7月か12月。うち12月は、肝入りの地域行事がある。またすぐ年末、お正月何かと慌ただしいのでパス。そうなると7月〜しかない。

 

正確には7月20日から9月10日までがその格安切符の有効期間だ。

さて、この50日の間で最も他に差し障りなく一週間位の時間が取れる時期を探す。

 

まず7月は無理だ。地域行事が20日過ぎにあり、田圃の状態、草取りが大事な時期である。8月はお盆前までは田圃に毎年害虫が発生するのでその対応に多忙、また稗が田圃に出て来るのでそれを取らなくてはいけない。大雨台風があると田圃の管理が臨機応変に必要とされ、家から離れる訳にはいかない。ええ〜と、するってぇ〜と、一体何時ならいいのだ?

 

お盆の後〜9月の始め。ここだ。理由は、

 

1、毎年お盆頃に田圃虫が発生し何らかの対策を講じる。その後暫くは田圃に虫の発生はない。(発生があると何らかの方法での虫取りが必要、動けるのは私一人しかいないので家を空けられない)2、地域行事がない。肝入りとしての世話がない。3、台風が来ない限り田圃は穂が出る頃で、その頃はむやみに田圃に入らず見守りが必要な時。比較的やることがない。

 

お盆の後、台風が来ず、田圃に虫が発生してなく、地域に緊急のお葬式とかなく…、(あったら、肝入りは多忙)母の調子が良く、そういう時期で1週間強時間が取れる可能性がある時期は、8月22日(日)からの1週間。ここしかない!

 

Rさんにもそのことを伝え、この時期を目標とする。

 

しかし考えてみると、かなり沢山の条件がクリアー出来ないと遍路へ旅立てないことが判る。上記のうちどれか一つでも欠けたらその時点でアウトだ。行けるのか自分!? そこで、あの夢の事を思い出す。

 

私が四国へ行く運命ならば、どんなことがあってもこの夏行くのだろう。何らかの条件が合わず行けないのなら、時期尚早、まだ行かなくていいのだろう。そして、あの夢にはそれ程の意味もなかったのだと思うようにしよう。神のみぞ知る。そう思いつつも淡々と準備を進めて行く。

 

 

ボロボロになった四国遍路ガイドブック。
ボロボロになった四国遍路ガイドブック。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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コメント: 1
  • #1

    Derick (日曜日, 22 7月 2012 08:46)

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