七草粥、ミニどんと焼き、三たびの訃報

こいつぁ〜春から…。

 100107(木) 今日は七草、母が七草粥を作る。この地域の七草はかなりアバウト、季節の野菜が七つ入っていれば良い様子。そしてお粥というより、お餅も入っているせいもあってか、おじやに近い。セリ、カブ、さといも、人参、等が入っていて美味しい。

 

母が作ったのを食べられるのはこの上ない幸せなこと。私は21年間 、まがりなりに自炊していた。なのでその有り難さは判るつもり。私の年では既に母親を亡くしている友人も少なくない。何時までもあると思うな親と○。あるとは思っていない。食べられるのは今日が最後と、いつも思いたい。レシピをメモすることも多い。レシピ以外でも聞き覚え書き取ったりする。

 

七日が終わったということで、年末に作った門松を家の空き地で燃やす。

 

家に庭があってさらに何か物を燃やすことが出来るなぞ、都市で生活していたら、夢のようなことだと思う。焚き火は田舎の良いところの一つだ。都市で物を燃やす場所はまずないし、たとえ、辛くもあって燃やしたとしても、近所から苦情が来るのは必至。「けむい、あぶナイ、」云々。当地で文句いう人はいない、音楽など大ボリュームでガンガン鳴らしても、生まれて一度も苦情はない。最近はあまりガンガン鳴らしたいとも思わなくなったが。

 

冬の焚き火は楽しい。特に今日のように、九州北部、平地でも温度が終日3〜4度しかなかった日など、砂漠のオアシスのように有り難い。…この比喩はちょっと変。しかしそんな感じ。焚き火をしながら、お芋を焼いて、ハートフルな音楽を聞きながら、いや、ギターでも弾きながらビール飲みながら過ごすのは楽しい。火を見ているだけで、たぶんf/1のゆらぎがあるので、軽いトランス状態になる。焚き火、あたりに来ませんか?

 

私一人で楽しむのもいいが、貴方がいるともっと楽しいかと思う。焚き火で聴いてみたい音楽を持ち寄って、これこそが冬の焚き火に一番!を考える、第一回惑星ハシグチ焚き火音楽選手権大会!を開催したい。

 

冬の焚き火に最も似合う曲は何か!イメージした曲が実際の現場で似合うとは限らない。参加した人皆で審査、最優秀楽曲を持って来た方には、惑星ハシグチ米プレゼント、あるいは、惑星ハシグチ無農薬野菜セット冬バージョン御持ち帰り。…なんてのはどうだろう。どうも私は椎名誠「東日本けとばす会」とか、タモリ倶楽部的テイストの発想。そういうのが、たぶん基本好きなのだ。

 

しかし、惑星ハシグチは実際、「すぐそこの遠い場所」にある。おいそれとは来れない。少しでも雪が降ると、惑星ハシグチに入って来るための山越えの道はアイスバーンになって通行止めになる。閉ざされたエリアなのだ。

 

『すぐそこの遠い場所』は、知っている人は知っている、クラフト・エビング商會という、吉田浩美・吉田篤弘というお二人のユニット名で出版されている不思議な本のタイトル(ちくま文庫)から拝借した。

 

風変わりな辞典のような内容もさることながら、エディトリアルデザインの美しさが実に印象的な本。この方達のセンスのDNAは、イナガキ・タルホ、宮澤賢治、或は、レイ・ブラッドべリ、デザインワークは羽良多平吉あたりから継承されている。このうちの一人、吉田篤弘氏の『つむじ風食堂の夜』(ちくま文庫)は、最近よく話題になっている様子。…話がそれた。

 

二度ある事は三度ある、ということで、三たびお葬式がある。惑星ハシグチではないが、そのすぐお隣り。小さいときからお世話になったお宅のおじさんだ。明日通夜、明後日告別式。喪服はいつも出しっ放し。

 

寒いと人がよく亡くなる。死から人生を考える。残り時間をいやがうえにも、いやではないが、ない頭なりに考える。それはきっと幸せなのだと思う。だとすると、こいつぁ〜春から縁起がいいやぁ〜。なのだ、きっと。

 

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